診療マル秘裏話   号外Vol.1094 平成30年2月9日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
  
1)国内の人工関節手術は、ここ10年で、ほぼ倍増
2)ゲノム編集技術を使い複数のがんの治療を目指す














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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 国内の人工関節手術は、ここ10年で、ほぼ倍増












 60歳代半ばから膝が痛み始め
た東京都の白土宏子さん(73)。
徐々に Oオー 脚傾向が進み、
歩行中に転倒することも増えま
した。思いきって昨夏と秋、膝
関節を右、左と順に、金属など
で出来た「人工関節」に置き換
える手術を受けると、痛みが消
え転倒もなくなりました。社会
の高齢化が進み、人工関節の手
術が増えています。人工関節は、
傷ついた関節表面の骨を切り、
金属と高分子ポリエチレンの人
工物に、取り換える治療です。
対象は、関節リウマチのほか、
加齢に伴い、体重がかかる膝や
股関節の軟骨がすり減って痛む
「変形性関節症」の重症患者さ
んです。軟骨がほとんどなくな
り、関節の変形が進んだ人にも
対応できます。

 保険診療の治療件数を集積し
た国のデータベースの情報が2
年前から公開され、国内で行わ
れる人工関節の手術件数や患者
さんの性別、年齢層などが正確
にわかるようになりました。こ
れによると、2015年度に国内で
行われた膝の人工関節手術は約
7万8600件です。股関節は
約5万4500件に上ります。

 帝京大学病院整形外科教授の
中川匠さんは「国内の人工関節
手術は、ここ10年で、ほぼ倍増
の勢いだと感じている」と話し
ています。中心は高齢者の変形
性関節症で、膝の手術を受けた
人は70歳代後半が最も多いそう
です。股関節は、生まれつきの
形状も影響するので50歳代から
増え、60~70歳代が多いとされ
ています。膝も股関節も、手術
を受けた人の8割以上が女性で
す。破損やゆるみなどによる入
れ替えの再手術は、全体の数%
程度でした。

 入院は3週間~1か月程度で
す。通常、手術の翌日にはリハ
ビリを始めます。白土さんは「
手術直後は曲げると痛かったけ
れど、退院後は全然痛みもなく、
前より元気に歩いています」と
話しています。今も毎日、家族
で切り盛りするフランス料理店
で働いています。

 中川さんによると、歩行には
筋力も関わりますが、痛みが取
れることの影響が大きいという
ことです。ただ、金属の人工物
が入り、半月板や一部の靱帯も
取り除くので微妙な感覚の変化
を感じる人もいます。また関節
を深く曲げる動作、強い衝撃が
かかるスポーツなども制限され
ます。骨粗鬆症が進行し、骨折
の危険性が高い人など適さない
例もあります。近年、技術革新
も進んでいます。その一つが、
複数の骨に、赤外線の発信器を
装着し、骨を切る角度などをモ
ニターで確認しながら行う「ナ
ビゲーション手術」というもの
です。体重を支えるので、手術
では人工関節の設置角度の正確
さが重要です。12年に診療報酬
の加算が付き、導入する病院が
増えたということです。

 また、膝では、関節の片側だ
けに行う「単顆型」というタイ
プも使われるようになりました。
日本人の場合、O脚気味で関節
の内側から傷つく例が多いとさ
れています。外側が無傷な場合
の選択肢になります。「靱帯や
半月板を残せるので手術後の違
和感が少なく、安定性も高まる
利点がある」(中川さん)とい
うことです。

 超高齢社会を迎え変形性関節
症は今後も増加が予想されます
が、できれば人工関節が必要に
なるほどの悪化は未然に防ぎた
いものです。重要なのは、関節
を支える足腰の筋力と柔軟性の
維持のために適度な運動を続け
ることです。人工関節になった
後も運動習慣は大切です。

人工関節置換術の手順について

模式図で示した動画です。

 

 

 



 人体での靭帯の役割を検証す
る。笑












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2】 ゲノム編集技術を使い複数のがんの治療を目指す











 米国立衛生研究所(NIH)は1
月17日までに、遺伝子を自由に
改変できるゲノム編集技術を使
い、骨髄腫や皮膚がん、肉腫と
いった複数のがんの治療を目指
す臨床研究の実施を承認しまし
た。同様の治療法は既に中国で
肺がん患者に対して行われてい
ますが、米国では初めてという
ことです。複数のがんの治療を
一度に試みるのも初めてとみら
れます。ペンシルベニア大が近
く開始します。

 「クリスパー・キャス9」と
呼ばれる、新しいゲノム編集の
手法を使います。 患者さんの
免疫細胞の遺伝子2カ所に操作
を加え、より強力にして体内に
戻す方法です。患者さんは18歳
以上の約20人を対象とします。

クリスパー・キャス9について

解説している動画です。

 

 

 



 強力な協力体制を構築する。













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編集後記



 人工関節は傷ついた関節表面
の骨を切り、金属と高分子ポリ
エチレンの人工物に、取り換え
る治療です。それを想像するだ
けで、手術は絶対いやだと拒否
する患者さんがいます。高齢の
男性でしたが、リハビリで痛み
を取ろうとして、リハビリに、
熱心に通って頂きました。しか
し、無理に無理を重ねたため、
脛骨の一部が腐ってしまい病院
の先生から叱られてしまいまし
た。骨切り術も合わせて行って
普通に歩けるようになると男性
は、早く手術をやればよかった
と言っていました。人工関節の
手術の対象は、関節リウマチの
ほか、加齢に伴い、体重がかか
る膝や股関節の軟骨がすり減っ
て痛む「変形性関節症」の重症
患者さんです。軟骨がほとんど
なくなり、関節の変形が進んだ
人にも対応できるということで
すから、余りに痛みが辛い場合
は手術も選択肢に入れたほうが
良い場合が多いと思われます。
米国立衛生研究所(NIH)は1
月17日までに、遺伝子を自由に
改変できるゲノム編集技術を使
い、骨髄腫や皮膚がん、肉腫と
いった複数のがんの治療を目指
す臨床研究の実施を承認したの
は、本当に思い切った判断だと
思います。患者さんの免疫細胞
の遺伝子2カ所に操作を加え、
より強力にして体内に戻すとい
う免疫療法を行う訳ですが直接
がん細胞やその近くの正常細胞
の遺伝子をいじるわけではない
ので、安全性が担保されると考
えたのでしょう。免疫細胞には
寿命があり、遺伝子を改変した
免疫細胞が永遠に生き続ける事
はないので、リスクは少ないと
考えたのでしょう。

 臨床研究を実子に実施する。











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