診療マル秘裏話    号外Vol.1127 平成30年3月19日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)痛風は決して中高年男性の特有の病気ではない
2)糖尿病は全身の血管の病気という認識が不可欠
















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 痛風は決して中高年男性の特有の病気ではない












 突然、足の親指の関節などが
腫れ、「風に当たっただけでも
激痛が走る」と言われる、痛風
発作。中高年の男性の病気と思
われていますが、20~30代でも
発症します。帝京大学医学部付
属新宿クリニック(東京都新宿
区)の藤森新(ふじもり・しん)
院長は「ひどく痛んでも痛風と
は思いもせず、周囲に言われて
初めて来院する若い人が少なく
ありません」と話しています。
日本には、ほとんどいなかった
痛風患者さんが増え始めたのは
1960年代です。65年の調査では
50代の発症が、一番多いという
結果でしたが、92年のある調査
では30代が発症年齢のトップに
なりました。藤森院長が指摘す
るように20代で発症するケース
もあり、痛風は、決して中高年
特有の病気ではありません。

 痛風の発症には遺伝が大きく
関係しています。ただし、痛風
になる遺伝子があるのではなく、
痛風の原因となる尿酸を排出し
にくい体質が遺伝し、肥満や食
習慣などの要因が加わって発症
します。

 良くない習慣の筆頭は、やは
りプリン体を含む飲食物の摂取
です。アルコール飲料(特にビ
ール)の他、レバーやイワシ等
の肉や魚、さらにはコーラなど
甘味料入りの清涼飲料水も、要
注意です。こうした飲食物をよ
く取る人は、そうでない人に比
べて発症率が1.5 ~2倍になる
という調査結果もあります。痛
風の発症の一つの目安となるの
が血中の尿酸値です。一般的に
は7ミリグラム/デシリットル
を超えると尿酸の結晶ができや
すくなるとされています。ただ
し、7mg/dlを超えなくても結晶
ができやすくなる状況は存在し
ます。 肥満やプリン体の過剰
摂取、激しい無酸素運動をする
ことなどで尿酸値はさらに高く
なります。

 足の酷使などで関節内に蓄積
した尿酸の結晶の塊から細かい
破片が剥がれ落ち、そこに白血
球が攻撃を仕掛けることで猛烈
な痛みが起きます。そのため尿
酸値を下げて、結晶を薬で溶か
すのが治療の基本です。同時に
生活習慣を改める事も重要です。

 痛風はある日突然発症すると
思われがちですが、実際は尿酸
値が7ミリグラム/デシリット
ル超の高尿酸血症が5~10年
続いた後に発症します。ただし、
健康診断の検査項目に尿酸値が
無いなどで高尿酸血症に気付か
ない人も珍しくありません。近
親者に痛風患者がいる人は若い
頃から尿酸値を検査し、プリン
体の取り過ぎに注意した方が良
いでしょう。

 最近は「プリン体ゼロ」をう
たう酒類が人気ですが、油断は
禁物だ。アルコール自体が尿酸
値を上げますから、飲み過ぎは
いけません」と藤森院長は注意
を促しています。

痛風について解説している動画

です。

 

 

 



 中尉が下士官を注意する。笑











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2】 糖尿病は全身の血管の病気という認識が不可欠











 糖尿病は確定診断の出た患者
も血糖値が基準値近くの「予備
軍」もそれぞれ1000万人を超え
たと推定されています。高血糖
自体には自覚症状はほとんどあ
りませんが、進行すれば体中の
細い血管が劣化し、網膜や腎臓
の機能障害、足などの末梢部の
血行不良を引き起こします。そ
の結果として、失明や壊疽(え
そ)による、下肢切断など重い
障害を招く恐れがあることが知
られています。末梢血管だけで
はありません。糖尿病の専門医
である順天堂大医学部(東京都
文京区)の綿田裕孝教授(糖尿
病・内分泌内科)は「糖尿病が
進行すると、冠動脈や脳動脈等
太い血管にも同様の劣化が生じ、
心筋梗塞や脳卒中などを引き起
こす確率も高くなる」と話して
います。糖尿病による動脈硬化
が進むと、高血糖やさまざまな
糖尿病に伴う代謝異常のために、
心臓や脳につながる太い動脈に
血液が固まって生じた血栓が詰
まり、血流を止めて心臓や脳の
細胞が死んでいきます。血栓が
詰まるだけではなく、脆弱化し
た血管が破れて出血することも
あり、特に脳の血管が破れると
脳出血を起こします。


 末梢血管の障害では少しずつ
症状が進行するのに対し、これ
らの病気はある時点で心臓や脳
等、生命に直結する臓器の機能
を一気に失わせるような症状が
出てしまいます。現在は、救急
医療の進歩によりこれらの発作
に襲われても一命を取り留める
可能性は高くなっていますが、
脳卒中の場合は麻痺などの重い
後遺障害が残ることも少なくあ
りません。

 この点について綿田教授は「
脳梗塞などによる重度の障害が
残ってしまうと、糖尿病の治療
も大きく制限されてしまう」と
指摘しています。その結果、糖
尿病の治療がうまくいかず、再
び脳梗塞を起こしてしまう可能
性があります。「脳卒中や心筋
梗塞は、失明や人工透析を受け
なければならない腎機能障害と
同じくらいに怖い糖尿病の合併
症だ。このことを、すべての糖
尿病患者に対してしっかり伝え
ることが重要になっている」と
力説しています。糖尿病が心臓
や脳の血管に与える影響につい
て、国立循環器病研究センター
病院(大阪府吹田市)動脈硬化・
糖尿病内科の槇野久士医長も「
高血糖だけでなく、インスリン
抵抗性の悪化も動脈硬化を進め
て循環器疾患のリスクを高める」
と強調しています。その上で、
「人工透析や失明などこれまで
知られている重い合併症を発病
する以前の比較的軽症の糖尿病
患者でも、死亡に至ることもあ
る重大な心血管系疾患を発病す
る危険がより高くなる」と警鐘
を鳴らしています。

 このようなリスクに備えるた
めに槇野医長は「糖尿病患者に
ついては血糖値だけでなく、心
血管疾患のリスク評価に使える
血圧や血中脂質、血管の柔軟度
などの変化に注意し、これらの
改善を視野に入れた治療が必要
だ」と訴えています。

糖尿病と心血管病について解説

している動画です。

 

 

 

 



 血中脂質の資質を確認する。













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編集後記


 突然、足の親指の関節などが
腫れ、「風に当たっただけでも
激痛が走る」と言われる、痛風
発作。中高年の男性の病気と思
われていますが、20~30代でも
発症することが分かっています。
更に、女性の働き方が男性に近
くなっているため男性型のライ
フスタイルを取る人が、増えた
結果、女性でも稀ながら痛風の
発作を発症する人が増えてきま
した。20代~30代は、働き盛り
の年代で、会社でも無理に無理
を重ねて働き、そのストレスの
発散をアルコールに求める人が
増えているように思います。お
じさんの病気と捉えずにライフ
スタイルの見直しをすることが
急務であると認識しています。
 高血糖自体には、自覚症状は、
ほとんどありませんが、進行す
れば体中の細い血管が劣化し、
網膜や腎臓の機能障害、足など
の末梢部の血行不良を引き起こ
します。その結果として、失明
や壊疽(えそ)による下肢切断
など重い障害を招く恐れがある
ことが知られているので糖尿病
の患者さんには、全員このよう
な合併症についての説明をする
ことにしています。 そもそも
高血糖になることが問題ですか
ら、血糖値が上がりにくい食事
をすることが重要になります。
血糖値が上がりにくい食事とは、
GI値(グリセミックインデック
ス)の低い食材として、おかゆ、
雑炊、そば、薩摩芋などがあり
ます。こういった炭水化物を主
に取るようにすれば、それだけ
で、血糖値が上がりにくくなり、
インシュリンの分泌もβ細胞の消耗と
枯渇が起こることは、なくなり
ます。

 粗末な食材による食事では、
贖罪にならない。笑










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