診療マル秘裏話    号外Vol.1194 平成30年6月5日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)ゲノム編集技術で凝固因子欠乏症の治療が可能
2)乳がんを高い精度で発見可の新たな画像検査法















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 ゲノム編集技術で凝固因子欠乏症の治療が可能











 血を固める凝固因子が生まれ
つき少ない患者さんからiPS
細胞(人工多能性幹細胞)を作
り、ゲノム編集技術で遺伝子を
修復して肝細胞に変えることが
できた、との研究結果を久留米
大学のグループが発表しました。


 肝細胞から凝固因子の分泌も
確認されており、血友病など同
様な病気の治療にもつながると
期待されます。

 同大学血液・腫瘍内科教授の
長藤宏司さんと助教の中村剛之
さんらのグループは、血友病に
似て出血が止まりにくい先天性
第5因子欠損症の患者さんから
iPS細胞を作製しました。ゲ
ノム編集技術を使い病気の原因
となっている遺伝子を、酵素で
切断し、正常な遺伝子を組み込
みました。その細胞を肝細胞に
変えると不足している凝固因子
の分泌が確認できました。ただ、
肝細胞の品質にはばらつきがあ
り、今後、改善を目指すことに
しています。

 自治医科大学教授(病態生化
学)の大森司さんの話「患者の
iPS細胞から異常な遺伝子を
修復したことは評価できる。そ
の細胞を、患者にどのように戻
し定着させられるか検討が必要
だ」

ゲノム編集について解説してい

る動画です。

 

 

 



 美味しい氷菓を評価する。笑













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2】 乳がんを高い精度で発見可の新たな画像検査法












 微弱な電波を出す発信器で、
乳房を数回なでるだけで、乳が
んを高い精度で発見できる新た
な画像検査法を、神戸大などが
開発しました。

 乳がん検診で使われるマンモ
グラフィー(乳房エックス線撮
影)のような痛みはなく、鮮明
な立体画像が得られるという事
です。 来年度中に臨床試験(
治験)を始め検診での普及を目
指します。
 電波は体内の組織に当たると
反射しますが、脂肪は通り抜け
ます。神戸大の木村建次郎教授
(計測学)らは、乳房の大半が
脂肪であることに着目しました。
電波を当てて内部のがん組織で
はね返った波形を解析し、瞬時
に立体画像化できるようにしま
した。

 マンモグラフィーは乳房を板
で挟んで撮影するため痛みを感
じるほか、乳腺の密度が高い「
高濃度乳房」の人では全体が白
く写り、同様に白く写る異常を
見つけにくいとされてきました。
新検査法は痛みがなく、がんを
明確に区別できます。当てる電
波は携帯電話の1000分の1
以下で、被曝の心配もないのが
利点です。

 木村教授らは、高濃度乳房の
がん患者さんら約200人を対象
に精度を検証しました。マンモ
グラフィーやエコー検査、組織
の一部を採取する検査等の診断
結果と90%以上一致し、これ
まで難しかった早期のがんも検
出できました。

 木村教授は「2021年頃に
は大手メーカーなどの協力を得
て、医療機器として事業化した
い」と話しています。

 戸崎光宏・相良病院付属ブレ
ストセンター(鹿児島市)放射
線科部長の話「高濃度乳房は女
性の8割近くを占め、マンモグ
ラフィーに代わる検査法は不可
欠だ。薬物治療の効果判定など
への活用も期待できる」

このニュースのニュース動画で

す。

 

 

 



 大手メーカー等の強力な協力
を獲得した。笑















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編集後記




 血を固める凝固因子が生まれ
つき少ない患者さんからiPS
細胞(人工多能性幹細胞)を作
り、ゲノム編集技術で遺伝子を
修復して肝細胞に変えることが
できた、との研究結果を発表し
たのは偉大な業績です。 凝固
因子が先天的に少ない患者さん
は、血友病をはじめとして伴性
劣性遺伝するので、男児が多い
とされています。血液が凝固し
ないと言う状態は非常に恐ろし
い状態で、長く続くと出血死す
る可能性もあります。こうした
難しい病気をゲノム編集の技術
を使って治療が可能になる時代
なんですね。
 微弱な電波を出す発信器で、
乳房を数回なでるだけで、乳が
んを高い精度で発見できる新た
な画像検査法を開発したのは、
素晴らしい業績です。痛くない
だけなら、乳房を穴に入れて、
測定するPET-CT もありますが、
放射線に暴露するという欠点が
ありました。ただ痛いというた
めだけに、検診をキャンセルす
る女性もいるので、痛くない事
は必須条件と言えます。諸外国
に比べて、こうした痛みに対す
る配慮が欠けているともいえる
でしょう。軽薄短小の日本のお
家芸を生かしつつ、短所がない
という検診の機器であって欲し
いものです。

 検診の機器に危機意識を持つ。














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