診療マル秘裏話    号外Vol.1244 平成30年8月3日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)妊婦が医療機関外来を受診した際の負担が増加
2)オステオポンチン産生性マクロファージを発見し,分化を解明















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 妊婦が医療機関外来を受診した際の負担が増加











 今春の診療報酬(医療の公定
価格)改定で、妊婦が医療機関
の外来を受診した際の負担が増
えました。妊婦加算という仕組
みで、病名や診療科にかかわら
ず、通常の基本診療料(初診料
と再診料または外来診療料)に
上乗せされます。

 妊婦の支払いは、自己負担3
割の場合、初診で約230円、
再診で約110円増えます。深
夜や休日、診療時間外はさらに
増額されます。いずれも、6歳
未満の乳幼児への加算と同額で
す。

 女性が受診すると、問診票で、
「妊娠していますか」と確認さ
れます。妊婦ならば、おなかの
子どもへの安全性を考慮して、
どんな検査をするか、どの薬を
処方するかを、慎重に判断する
必要があるからです。

 また、流産や死産につながる
感染症など、妊婦が特に注意す
べき病気もあります。白血球が
増えたり、子宮が大きくなった
りするなどの変化に伴い、診断
が難しくなる病気もあります。

 加算は、こうした妊婦の診察
で必要となる医師の特別な配慮
を評価したものです。いわば「
手間賃」です。

 加算の背景には、産婦人科を
持たない医療機関や専門外の医
師に、妊婦の診療に対する正し
い知識を深め、積極的に関わっ
てもらう狙いもあるようです。

 国立成育医療研究センター(
東京)妊娠と薬情報センター長
で母性内科医の村島温子さんは
「本来は身近な医療機関で問題
なく対応できるケースでも、妊
婦の診療に苦手意識を持つ医師
が、まずは産婦人科に行くよう
に指示したり、必要な薬を処方
せずに症状を悪化させてしまっ
たりすることが少なからずあり
ます」と指摘しています。

 医師が診察して、妊婦と判断
した旨を診療録などに記載すれ
ば、加算されます。妊婦自身も、
医師から示された検査や薬が、
自分やおなかの子どもに影響が
ないかどうかを尋ねてみること
が、より安全な医療につながり
ます。

妊娠初期の状態について解説し

ている動画です。

 

 

 

 



 鬼才と言われる人が、メモに
記載した。笑












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2】 オステオポンチン産生性マクロファージを発見し,分化を解明












 
 慶應義塾大学は7月3日、心筋
梗塞後の組織修復・補強に重要
な免疫細胞「オステオポンチン
産生性マクロファージ」を発見
し、その分化の仕組みを明らか
にしたと発表しました。 この
研究は、同大医学部内科学(循
環器)教室の佐野元昭准教授、
白川公亮助教らの研究グループ
によるものです。 研究成果は、
循環器分野のジャーナル「Circ
ulation」に掲載されました。

 心筋梗塞部位には様々な免疫
細胞が集まってきますが、なか
でも、白血球の一種であるマク
ロファージは、破壊された組織
の残骸を貪食し除去した上で、
コラーゲンなどの線維組織素材
の合成を促して組織を修復・補
強する能力があり、創傷治癒の
重要な役割を担っています。

 今回、研究グループは、心筋
梗塞後の回復に必須なオステオ
ポンチンを産生する細胞を発見
しました。オステオポンチンは、
さまざまな生体内の生理機能を
調整し活性化させる物質です。
心筋梗塞後に線維芽細胞を活性
化させて心臓の回復を促進する
ほか、マクロファージに対して
は運動機能の促進や、貪食能の
活性化という機能を持っている
ことが知られています。

 オステオポンチンが蛍光蛋白
質で標識され、緑色に光る心筋
梗塞モデルマウスを作製し解析
した結果、心筋梗塞後のマウス
では心臓のマクロファージでの
み、オステオポンチンが産生さ
れることが明らかになったとい
うことです。さらに、心筋梗塞
後のマクロファージではガレク
チン-3の発現が上昇し、ガレク
チン-3が高発現した分画におい
てオステオポンチンが産生され
ることを発見しました。 心筋
梗塞後のマクロファージは骨髄
由来であることが知られている
ことから心筋梗塞後に骨髄由来
の細胞がオステオポンチン産生
性のマクロファージへと分化す
るためには、サイトカイン IL-10の刺
激が重要であることが、今回の
研究で判明したとしています。

 また、骨髄由来の細胞がIL-1
0 の刺激に応答し、広範囲の遺
伝子発現を活性化する物質「ST
AT3」 のリン酸化レベルを上昇
させ、続いて、ガレクチン-3の
発現も上昇させることで、オス
テオポンチンを産生することも
明らかになりました。この仕組
みは、心筋梗塞後のマウスにST
AT3 阻害剤を投与すると、マク
ロファージのガレクチン-3の発
現が抑制され、オステオポンチ
ンの産生も抑制されたことから
も裏付けられたということです。
また、IL-10 が欠損したマウス
では心筋梗塞後のオステオポン
チンの遺伝子発現は抑制されま
した。

 これらの結果から、マクロフ
ァージにおけるIL-10-STAT3-ガ
レクチン-3経路の活性化が、心
筋梗塞後のオステオポンチンの
産生に重要であることが示唆さ
れました。マクロファージがオ
ステオポンチンを産生し、破壊
された組織の残骸を活発に貪食
することで線維組織素材の合成
を活性化させ、心臓の回復を助
けていることを証明したとして
います。

 研究グループは「今後、研究
を進めることで、生体が本来持
っている免疫の力を上手に引き
出し治癒力を高める新しい治療
手段の開発につながる事が期待
される」と述べています。

マクロファージの映像動画です。

 

 

 

 



 酸性の溶液を産生する。笑













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編集後記



 今春の診療報酬(医療の公定
価格)改定で、妊婦が医療機関
の外来を受診した際の負担が増
えました。妊婦加算という仕組
みで、病名や診療科にかかわら
ず、通常の基本診療料(初診料
と再診料または外来診療料)に
上乗せされるということですが、
我々医師にとっては当然の評価
と言えます。 出産可能年齢の
女性の診察の場合、まず妊娠を
疑うことから始めなければなり
ません。「女を診たら妊娠と思
え」という格言がある程です。
私が見た妊婦さんの最高齢は、
48歳でした。本人が妊娠を否定
していましたが、何とか、妊娠
反応(hCG )の尿検査を受けさ
せ、結果を突き付けて、「おめ
でたです」と言った所、しばら
く泣いておられました。
 心筋梗塞後の組織修復・補強
に重要な免疫細胞「オステオポ
ンチン産生性マクロファージ」
を発見し、その分化の仕組みを
明らかにしたと発表したのは、
素晴らしい業績です。骨髄由来
の細胞であったため、心筋梗塞
後に顆粒球コロニー増殖因子を
投与すると回復が早いことが知
られていました。その原因につ
いて諸説入り乱れていましたが、
やっと腑に落ちた感じがしまし
た。今後、研究を進めることで、
生体が本来持っている免疫の力
を上手に引き出し治癒力を高め
る新しい治療手段の開発につな
げて頂きたいものです。

 心筋梗塞から高速で回復する。













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