診療マル秘裏話  号外Vol.1590 令和1年9月10日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)チック症は不随意運動の一種で素早い動作反復
2)アルコール依存症治療としての減酒療法の是非














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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】チック症は不随意運動の一種で素早い動作反復













 「チック症」は、自分の意思
とは無関係に、まばたきやせき
払いなど同じ動作を何度も繰り
返します。子どもに多い脳の神
経系疾患で、多くは成長ととも
に症状が消えます。長年、チッ
ク症を含む小児の神経疾患に取
り組んできた野村芳子小児神経
学クリニック(東京都文京区)
の野村芳子院長に、病気の特徴
や日常生活における注意点を聞
きました。チックは自分の意思
とは関係なく起こる不随意運動
の一種で、素早い動作が繰り返
し起こる病気です。まばたきや
首をすくめるなど動きに関わる
ものを「運動チック」、せき払
いや「あ、あ」といった発声、
鼻鳴らし、同じ言葉を繰り返す
ものを「音声チック」といいま
す。これら複数の症状が重なる
場合もあります。「チック症」
はチックを主な症状とし、発達
過程に起こる病気です。発症年
齢は5~6歳が最も多く、男子
が女子の4~5倍多いとされて
います。症状が1年未満で消え
るものを「一過性チック症」、
発症から1年以上経過するもの
を「慢性チック症」または「持
続性チック症」といいます。症
状が発症から1年以上経過し、
音声チックを伴った「慢性多発
性チック症」はトゥレット症候
群とも言われます。

 チックは、症状の出現と消失
を繰り返しながら、10代後半に
なって消失することが多いとさ
れています。だが、すべての人
の症状が消失するわけではない
ということです。

 以前は、親の対応や学校生活
のストレスが原因とされていま
した。しかし、野村院長は「脳
内には、運動機能に関係し、小
児期には大脳の発達に関連する
と考えられる神経伝達物質であ
るドーパミン神経系があります。
この神経系の発達の問題が原因
と考えられます」と解説してい
ます。対処法の基本は、睡眠と
覚醒(目覚め)の正しいリズム
を整え、脳の発達を促すことで
す。野村院長は「乳幼児期から
早寝、早起きの生活リズムを維
持することは脳にとって大切で
あり、チック症の改善に欠かせ
ません。大人の生活時間に子ど
もを巻き込まないようにするこ
とが必要です」と指摘していま
す。

 また、日中よく体を動かし、
歩くなど手足を交互に使う運動
が、神経の安定した成長に不可
欠だということです。それでも
改善しない場合は、薬物療法が
検討されます。

 野村院長は「チック症への対
応としてまず重要なのは、生活
環境を整えること。発達過程で
起こる病気ですので、年齢の変
化に応じた治療を行うことも大
切です。日常生活に支障が出る
ようでしたら、かかりつけ医や
専門の小児神経科医に相談して
ください」とアドバイスします。

チック症について解説している

動画です。

 

 

 

 



 自分の意思を医師に話す。笑
















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2】 アルコール依存症治療としての減酒療法の是非













 長い間、アルコール依存症の
治療は、お酒を一切断つという
「断酒」のみでした。近年、飲
酒量を減らす「減酒」の取り組
みが始まっています。2017年4
月に久里浜医療センター(神奈
川県横須賀市)に開設された国
内初の「減酒外来」には、依存
症の人だけでなく、その一歩手
前の段階にある「依存症予備軍
」の人たちが訪れます。減酒治
療を導入する背景や狙いについ
て、同外来の担当医である湯本
洋介医師に聞きました。アルコ
ール依存症(以下、依存症)は、
強烈な飲酒欲求により、飲酒の
量やタイミングの制御ができな
くなる病気です。国内で推定1
07万人いるとされる依存症者
のうち、受診している人はわず
か5万人にとどまっています。

 受診率が低い理由について、
湯本医師は「医療機関を受診す
ることには『お酒をやめさせら
れる』『アル中の烙印(らくい
ん)を押される』といった負の
イメージがあり、受診のハード
ルは高い」と指摘しています。
その上で、「お酒を断つのでは
なく、飲酒量を減らす治療を許
容することによって、受診の抵
抗感を減らすのが減酒治療の狙
いの一つです。これまで断酒に
成功しなかった人が、減酒によ
り治療を継続し、最終的に断酒
に至る可能性が期待されます」
と話しています。治療の間口も
広がっています。2017年5月か
ら2018年3月までの11カ月間に
同外来を訪れた受診者92人のう
ち、依存症者は2割でした。残
りの8割は、その予備軍である
多量飲酒者です。「多量飲酒者
は、記憶をなくして周囲に迷惑
をかける、家族やパートナーに
暴言を吐くなどの問題行動がパ
ターン化してしまった人たちで
す。しかし、飲酒量を減らすこ
とで、依存症に進行するのを食
い止められるのです」と湯本医
師は言っています。

 お酒を飲まない「休肝日」を
設定するなど、個々の患者さん
のペースに合わせて目標を設定
できるのも減酒治療の利点です。
「大切なのは本人の『変わりた
い』という気持ちを引き出すこ
とです」

 今年3月には、飲酒量低減薬
ナルメフェン(商品名セリンク
ロ)が国内で発売されるなど、
依存症治療の流れが大きく変わ
りつつあります。湯本医師は「
依存症になるのは本人の自己責
任ではなくて、病気です。治療
で改善できます。自身や家族の
飲酒による問題行動に気付いた
ら、かかりつけの病院か精神科
に相談してください」と呼び掛
けています。

飲酒量低減薬について解説して

いる動画です。

 

 

 

 



 減酒治療を厳守する。笑
















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編集後記



 「チック症」は、自分の意思
とは無関係に、まばたきやせき
払いなど同じ動作を何度も繰り
返す、子どもに多い脳の神経系
疾患で、多くは、成長とともに
症状が消えるということは知っ
ていました。しかし、脳内には、
運動機能に関係し、小児期には
大脳の発達に関連すると考えら
れる神経伝達物質であるドーパ
ミン神経系があり、この神経系
の発達の問題が原因と考えられ
ていることは初耳でした。乳幼
児期から早寝、早起きの生活リ
ズムを維持することは脳にとっ
て大切であり、チック症改善に
欠かせないことであり、大人の
生活時間に子どもを巻き込まな
いようにすることが必要という
ことですから、規則正しい生活
を送ることで、十分改善が見込
める病気です。
 長い間、アルコール依存症の
治療は、お酒を一切断つという
「断酒」のみでしたが近年、飲
酒量を減らす「減酒」の取り組
みが始まっていることは喜ばし
いことです。 断酒は、かなり
ハードルが高くても、断酒なら
取り組めるかも知れないという
気軽に開始できるという要因を
持っているのは事実だと思いま
す。しかし、依存症者は2割に
過ぎないと言っても、この2割
をほっておいて、残り8割の人
だけをを減酒で、治療しようと
いうのは、虫が良すぎる感じが
します。依存症者の治療を成功
させるには、サポートしてくれ
る人と医療機関の連携の力が、
重要な事であるのは言うまでも
ないことです。

 依存症の治療に異存はない。



















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