診療マル秘裏話  号外Vol.1674 令和1年12月17日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)1滴の血液から13種類のがんを検出可検査装置
2)EPAは線維性被膜の薄いプラークに優先的に取込み














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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】1滴の血液から13種類のがんを検出可検査装置











 東芝は東京医科大などと共同
で、1滴の血液から13種類のが
んを発見できる検査装置を開発
しました。がん細胞が血液中に
放出する核酸分子の濃度を検出
する仕組みで、がん患者さんと
健常者を99%の精度で識別する
ことに成功しました。数年以内
の実用化に向け、2020年から実
証試験を行います。
 検査結果は、血液採取から2
時間以内で判明します。装置は
持ち運び可能な小型タイプで、
検査価格は2万円以下を想定し
ています。
 東芝は血液中にあり、遺伝子
や蛋白質を制御する核酸分子「
マイクロRNA」に着目しまし
た。マイクロRNAは、がんの
タイプにより放出する量や種類
が異なることが分かっています。
同社はこの核酸分子の濃度を測
定する装置を開発しました。
 研究開発レベルで、大腸がん、
胃がん、肺がんなど日本人がか
かることの多い13種類のがんと
健常者の血液中のマイクロRN
Aの濃度を測定し、99%の精度
でがんの種類などを識別できま
した。「ステージ0」と呼ばれ
るごく初期のがんも検出できた
ということです。
 東芝によると、血液によるが
ん検査装置は他にもありますが、
結果判明までの時間が長く、精
度も低いということです。同社
は「定期健診や人間ドックなど
で活用できる可能性がある」(
研究開発センター)と期待して
います。

このニュースのニュース動画で

す。

 

 

 



 反乱を企てた藩名が判明した。













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2】 EPAは線維性被膜の薄いプラークに優先的に取込み













 浜松医科大学は11月20日、動
脈硬化モデルマウスに経口投与
したEPA (エイコサペンタエン
酸)が、線維性被膜の薄いプラ
ークに優先的に取り込まれるこ
とを見出したと発表しました。
この研究は、同大細胞分子解剖
学講座佐藤智仁特任助教、瀬藤
光利教授、理化学研究所生命科
学研究センターメタボローム研
究チーム、持田製薬株式会社、
地方独立行政法人大阪産業技術
研究所ナノマテリアル研究室の
共同研究によるものです。研究
成果は、米国心臓協会(AHA )
の学術雑誌「Arteriosclerosis,
Thrombosis, and Vascular Bio
logy」に掲載されています。動
脈硬化が進むと血管壁に脂質や
マクロファージの死骸、増殖し
た血管平滑筋細胞などが集積し、
いわゆる「プラーク」が形成さ
れます。プラークを覆っている
線維性被膜が破綻し、コレステ
ロールを主成分とする沈着物が
血管内に漏出すると、血栓を作
って容易に血管を閉塞させてし
まいます。これが心臓で発生す
ると心筋梗塞になります。一般
的に、線維性被膜の薄いプラー
クは、破綻しやすい不安定なプ
ラークと考えられています。魚
油で知られるオメガ3系脂肪酸
のEPAやDHA(ドコサヘキサエン
酸)が、抗動脈硬化作用を持つ
ことや、動脈硬化のプラークに
集積することは過去に報告され
ていますが、プラーク内でどの
ような分布を示すか、どのよう
なプラークに取り込まれやすい
か、また、取り込まれる際に他
の脂質分子とどのような関連が
あるかについては、これまで不
明なままでした。研究グループ
は、動脈硬化モデルであるApoe
-/-マウスにEPAを投与し、プラ
ークが形成されやすい大動脈内
にできたプラークを質量顕微鏡
により解析することで、EPA は
線維性被膜の厚いプラークに比
べて、薄いプラークにより多く
取り込まれやすいことを見出し
ました。また、オメガ3系脂肪
酸はプラークの血管内腔側に多
く分布し、深部にかけて少なく
分布することや、主にコレステ
ロールエステルの形態で取り込
まれることが明らかとなりまし
た。さらに近年、炎症を収束さ
せる機能を有するとして注目を
集めているオメガ3系脂肪酸代
謝物の12-HEPE(12-hydroxy-ei
cosapentaenoic acid)や14-HD
oHE(14-hydroxy-docosahexaen
oic acid)のプラーク内分布イ
メージングに成功し、経口投与
したEPAやDHAがプラークの局所
において、抗動脈硬化作用を示
す様子を視覚的に捉えることに
成功しました。

今回の研究成果は、高解像度の
イメージングを可能とするマト
リクス支援レーザー脱離イオン
化法(MALDI )や、遊離脂肪酸
とその代謝物の検出を得意とす
る脱離エレクトロスプレーイオ
ン化法(DESI)、遊離脂肪酸と
フラグメントの脂肪酸の総数を
検出することに特化した銀ナノ
粒子を用いたnano-PALDI法など、
複数のイオン化手法と質量顕微
鏡装置を用いることにより、遊
離脂肪酸や、他の脂質分子から
分離した脂肪酸、脂肪酸代謝物
などさまざまな形態の脂質分子
の分布を解析できることを示し
ており、これら手法は他の様々
な脂質関連疾患の研究へも応用
可能だということです。

また、EPA がフォスファチジル
コリンのような他のリン脂質で
はなく、主にコレステロールエ
ステルとしてプラーク内へ取り
込まれることは、動脈硬化の元
凶と考えられがちなコレステロ
ールが、同時にEPA の運搬を担
う運び屋として機能しているこ
とを示しています。これは、単
に血中コレステロールの低下の
みを動脈硬化治療の目標とする
のではなく、血管内の脂質全体
をコントロールすることの重要
性を示唆するものです。EPA 等
のオメガ3系脂肪酸が被膜の薄
いプラーク、すなわち不安定プ
ラークへ優先的に取り込まれる
ことは、不安定なプラークを有
する患者さんを対象として、早
期にEPA による治療介入を行う
ことで、プラーク破綻、心筋梗
塞の発生率を抑えることができ
る可能性を示唆しています。研
究グループは、「今回の発見は、
被膜の薄いプラークを有する患
者を対象として、早期にEPA に
よる治療介入を行うことで、プ
ラーク破綻、心筋梗塞の発生率
を抑えることができる可能性を
示唆しており、創薬研究や被膜
の薄いプラークを有する患者群
を対象とした臨床研究などへ発
展することが期待される」と、
述べています。

EPAについて解説している動画

です。

 

 

 

 



 心筋梗塞をカテーテルを高速
で操作して治療する。   笑













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編集後記



 東芝は東京医科大などと共同
で、1滴の血液から13種類のが
んを発見できる検査装置を開発
しました。がん細胞が血液中に
放出する核酸分子の濃度を検出
する仕組みで、がん患者さんと
健常者を99%の精度で識別する
ことに成功したのは快挙と言え
るでしょう。検査結果は、血液
採取から2時間以内で判明し、
装置は持ち運び可能な小型タイ
プで、検査価格は2万円以下を
想定しているとのことですから、
手軽ながん検診を一滴の血液か
ら短時間で手ごろな値段で受け
ることができるようになるのは、
確実でしょう。研究開発レベル
で、大腸がん、胃がん、肺がん
など日本人がかかることの多い
13種類のがんと健常者の血液中
のマイクロRNAの濃度を測定
し、99%の精度でがんの種類な
どを識別できた他、「ステージ
0」と呼ばれるごく初期のがん
も検出できたということですの
で、初期のがんを検出して早期
発見、早期治療が実践される日
も近いと思われます。
 浜松医科大学が11月20日、動
脈硬化モデルマウスに経口投与
したEPA (エイコサペンタエン
酸)が、線維性被膜の薄いプラ
ークに優先的に取り込まれるこ
とを見出したと発表したのは、
偉大な業績です。EPA がフォス
ファチジルコリンのような他の
リン脂質ではなく、主にコレス
テロールエステルとしてプラー
ク内へ取り込まれることは、動
脈硬化の元凶と考えられがちな
コレステロールが、同時にEPA
の運搬を担う運び屋として機能
していることを示していて、こ
れは、単に血中コレステロール
の低下のみを動脈硬化治療の目
標とするのではなく、血管内の
脂質全体をコントロールするこ
との重要性を示唆するものです。
EPA 等のオメガ3系脂肪酸が被
膜の薄いプラーク、すなわち不
安定プラークへ優先的に取り込
まれることは、不安定なプラー
クを有する患者さんを対象とし
て、早期にEPA による治療介入
を行うことで、プラーク破綻、
心筋梗塞の発生率を抑えること
ができる可能性を示唆していま
すから、本当に驚愕の研究結果
と言えるでしょう。

 化膿の可能性を考えて治療す
る。           笑













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