診療マル秘裏話  号外Vol.1687 令和2年1月2日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)血中の低濃度ビタミンCによるがん細胞の除去
2)ストレートパーマや毛髪のカラーリングが,乳がんの発症リスク














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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 血中の低濃度ビタミンCによるがん細胞の除去











 東京工科大学は12月6日、血
中の低濃度ビタミンC(以下、
VC)によるがん細胞の除去に関
する新たな知見を発見したと発
表しました。これは、同大応用
生物学部の佐藤拓己教授らの研
究チームによるものです。研究
成果は、米国の薬理学専門誌「
Reactive Oxygen Species 」オ
ンライン版に掲載されています。
がん細胞は、血管内皮に強く接
着して血管外に移動することで
転移巣を形成しています。この
過程において、がん細胞が血管
内皮細胞を活性化し、過酸化水
素(以下、H2O2)や一酸化窒素
(以下、NO)を産生する種々の
酵素群を誘導します。H2O2やNO
は単独でがん細胞に対して強い
毒性があることも示されていま
す。また、VCは、特に高濃度で
がん細胞に強い毒性があること
が多数報告されています。数十
グラム以上の還元型VCを血液に
直接投入できる「高濃度ビタミ
ンC点滴」や「過酸化水素点滴」
は、外科手術や放射線療法、化
学療法などの補助として用いら
れており、がん転移を抑制する
可能性が示唆されています。

一方、血中におけるVCの生理的
な濃度は70μM付近に制御され
ており、このような低濃度のVC
が、がん細胞に対してどのよう
な作用を有するのかについては、
明らかになっていませんでした。
そこで研究グループは、生理的
な濃度のVCにおけるがん細胞に
対する毒性作用の有無を明らか
にすることを目的とし、検証を
行いました。血中における生理
的濃度のVCが、がん細胞との接
着によって活性化された血管内
皮から放出されたH2O2または一
酸化窒素(NO)との共存でがん
細胞を除去している可能性が示
唆されることから、細胞レベル
での検証を行いました。

結果、生理的濃度のVCは、H2O2
またはNOによる細胞死を有意に
促進することが確認されました。
一方、酸化型VCでは細胞死の促
進は見られませんでした。また、
蛍光色素などで細胞内の活性酸
素種や活性窒素種を定量すると
、VCはこれらのラジカルのレベ
ルを有意に低下させていたこと
も分かりました。これにより、
VCは酸化ストレスによる細胞死
を促進すること、VCの還元力が
細胞死の促進に関与することが
確認されました。

今回の研究により、血中に存在
する生理的濃度のVCは、がん細
胞に対して毒性を示すH2O2やNO
のラジカル産生を抑制するにも
かかわらず、H2O2やNO単独の場
合よりも強くがん細胞を死滅さ
せることを明らかにしました。
このことから、生理的な濃度の
VCは、H2O2やNOと共存すると、
効率的にがん細胞を除去できる
と考えられます。

ビタミンC療法について解説して

いる動画です。

 

 

 



 欠陥のある血管内皮細胞。笑















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2】 ストレートパーマや毛髪のカラーリングが,乳がんの発症リスク














 アメリカ国立衛生研究所(NI
H)は12月4日、乳がんの発症リ
スクを高める要因として、スト
レートパーマや髪の毛のカラー
リングが挙げられることを見出
したと発表しました。この研究
はNIHのEnvironment and Cance
r Epidemiology Groupが行った
ものです。研究成果は、「Inte
rnational Journal of Cancer」
に掲載されています。ヘアカラ
ーとがん発症の因果関係につい
ては、長年研究されてきました
が、未だ解明されていませんで
した。今回検証に用いたデータ
は、NIH が主導した過去の調査
「SISTER STUDY」で得られたも
のです。この調査は2003~2009
年に米国とプエルトリコで行わ
れ、35~74歳までの女性で、乳
がんを患っている姉妹がいる4
万6,709 人を対象としたもので
した。解析の結果、ヘアカラー
を行う頻度が高い女性は、ヘア
カラーを行わない女性と比較し
て、乳がんの発症リスクが9%
高いことがわかりました。詳細
に分析すると、アフリカ系アメ
リカ人の女性で5~8週の間隔で
ヘアカラーを行っていたグルー
プでは60%も発症リスクが高い
ことが判明しました。同様に白
人系では8%上昇していました。
一方、ヘアカラーの頻度が少な
い、もしくは部分染めによる影
響は大きくないということです。

また、興味深いことに、化学的
薬剤を用いたストレートパーマ
と乳がん発症に関連があること
も判明しました。ストレートパ
ーマを5~8週間隔で施した女性
では、乳がん発症リスクが30%
高いという結果がでました。ま
た、アフリカ系アメリカ人と白
人の女性では、ストレートパー
マによる影響は同程度のもので
したが、ストレートパーマを施
す頻度はアフリカ系アメリカ人
の方が高いということでした。

今回、統計的には関係性が示さ
れましたが、他の調査とも照ら
し合わせてさらに検討する必要
があります。「さまざまな乳が
んの発症要因がある中で、女性
はヘアカラーやストレートパー
マをすぐにやめるべきかという
と、そこまでは言えないのです
が、乳がん発症リスクを低減さ
せるために控えるようにするこ
とは有効であると推測される」
と、研究グループは述べていま
す。

免疫と乳がんのリスクについて

解説している動画です。

 

 

 



 乳がん発症リスクを低減する
ことを提言した。     笑














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編集後記




 東京工科大学が12月6日、血
中の低濃度ビタミンC(以下、
VC)によるがん細胞の除去に関
する新たな知見を発見したと発
表したのは素晴らしい業績です。
当クリニックでのがん治療にお
いても、必ずビタミンCとハイ
チオール(美白のアミノ酸)と
ビタミンB2、B6とセットで、
処方するようにしています。そ
れは、がん細胞を直接叩く意味
もありますが、がん患者さんの
場合、副腎疲労を起こしている
ことが多いので、それを解消す
る目的での投与をしています。
副腎疲労に対しては、副腎をサ
ポートするサプリや脳から副腎
への過剰な刺激をカットするサ
プリを併用するとがんという病
と闘う気力が生まれます。
 アメリカ国立衛生研究所(NI
H)が12月4日、乳がんの発症リ
スクを高める要因として、スト
レートパーマや髪の毛のカラー
リングが挙げられることを見出
したと発表したのは素晴らしい
業績です。 映画の中で確かに、
アフリカ系アメリカ人の女性で
ストレートパーマや髪の毛のカ
ラーリングを行っている人が多
かった印象を受けました。毛髪
のウェーブやちぢれについては、
毛根部の細菌感染が原因と言わ
れています。 それを無理やり、
ストレートパーマをかける訳で
すから、活性酸素を生じる確率
が高くなるものと思われます。
カラーリングについての理論的
な機序については、不明ですが、
染料に発がん性があるのではと
考えています。

 最近の細菌は耐性菌が多い。















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