診療マル秘裏話  号外Vol.1801 令和2年5月14日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)サイトグロビンが酸化ストレスのDNA損傷から細胞を保護
2)武漢熱に,ネルフィナビルとセファランチン併用が効く可能性















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 サイトグロビンが酸化ストレスのDNA損傷から細胞を保護











 大阪市立大学は4月21日、肝
障害改善の可能性が期待されて
いるグロビン蛋白質「サイトグ
ロビン」が、酸化ストレスで生
じるDNA 損傷から細胞を保護す
る役割があることを明らかにし
たと発表しました。この研究は、
同大大学院医学研究科・肝胆膵
病態内科学の河田則文教授、松
原三佐子特任講師、翁良徳大学
院生らの研究グループによるも
のです。研究成果は、国際学術
誌「Journal of Hepatology 」
に掲載されています。抗ウイル
ス性治療薬の開発によりウイル
ス性肝炎は減少していますが、
近年、メタボリックシンドロー
ムを背景に肝線維化を伴って発
症する非アルコール性脂肪肝炎
(NASH)が増加しています。し
かし、NASHに対する十分なエビ
デンスに基づいた治療法は確立
されていません。肝臓が障害を
受けると肝星細胞が活性化して
コラーゲンの産生が亢進し、原
因が除去されない場合、組織の
瘢痕化を生じ肝機能が著しく低
下する肝硬変へと進行します。
そのため、抗線維化治療法の標
的となる細胞として、活性化肝
星細胞が近年注目され、盛んに
研究が行われています。

以前、研究グループが発見した
サイトグロビンは、哺乳類第4
番目のグロビン蛋白質であり、
肝臓では肝星細胞でのみ発現し
ています。これまでに、サイト
グロビンが肝障害を改善する可
能性があることを報告していま
す。しかし、活性化肝星細胞に
おけるサイトグロビンの生理作
用および発現制御機構は不明で
した。今回研究グループは、脂
肪肝患者さんにおける肝線維化
の病態とサイトグロビンの発現
変動を調べました。その結果、
肝線維化の進展に伴い、サイト
グロビンの発現量が低下するこ
とを発見しました。このことは、
サイトグロビンが肝線維化の早
期診断マーカーになる可能性を
示しています。

また、肝星細胞活性化の強力な
誘導因子「TGF-β」は、サイト
グロビンの発現を抑制し、それ
に伴い過剰なコラーゲン産生を
促していたということです。そ
の他、サイトグロビン発現の低
い患者さんでは、酸化的DNA 損
傷が増加することが分かりまし
た。これらの結果より、今後、
サイトグロビン発現の誘導剤を
用いて、肝線維化の改善に向け
た新しい治療法の開発が期待さ
れています。

今回の研究成果により、肝星細
胞の酸化的DNA 損傷が肝線維化
病態進展の一因であることが明
らかになりました。この研究結
果は、サイトグロビンが肝線維
化の早期診断指標になることを
示唆しており、初期段階から治
療に取り組むことが可能になる
と期待されています。さらに、
研究グループは、今回の研究成
果を足掛かりに、サイトグロビ
ンの発現誘導剤を開発し、活性
化肝星細胞を標的とした新しい
抗線維化治療法の開発に役立て
たいとしています。

肝硬変について解説している動

画です。

 

 

 



 発現誘導剤について発言する。













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2】 武漢熱に,ネルフィナビルとセファランチン併用が効く可能性














 新型コロナウイルス感染症に、
抗エイズウイルス(HIV)薬
ネルフィナビルと白血球減少症
治療薬セファランチンの併用が
効く可能性があるとの研究結果
を、国立感染症研究所や産業技
術総合研究所などのチームがま
とめたことが4月21日、分かり
ました。細胞を使った実験やコ
ンピューターによる解析で確か
めました。

 ウイルスの細胞への侵入と、
増殖を防ぐ働きがあるとみられ
ています。既存の薬ですが、実
際の新型コロナ患者に投与した
場合の効果や、二つの薬剤を組
み合わせた際の副作用は現段階
で不明です。チームの広川貴次
(ひろかわ・たかつぐ)・産総
研上級主任研究員(計算創薬)
は「新型コロナ感染症への応用
を期待している」と話しました。

 チームは、入手しやすい既存
薬約300種類を使い、ウイル
スに感染させた細胞に投与して
効果が出るかどうかを調べまし
た。さらに約8千の既存薬を対
象に、新型コロナウイルスに作
用して治療薬として使えそうな
分子構造があるものを、コンピ
ューターで絞り込みました。

 その結果、細胞実験で二つの
薬がそれぞれ単独でウイルスを
減らす効果がみられ、併用する
とより高い効果が出ました。コ
ンピューター解析では、セファ
ランチンがウイルスの細胞への
侵入を、ネルフィナビルは増殖
を防ぐ働きがあることが示され
ました。

このニュースのニュース動画で

す。

 

 

 



 幸三さんが分子構造を解明し
た。           笑













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編集後記


 大阪市立大学が4月21日、肝
障害改善の可能性が期待されて
いるグロビン蛋白質「サイトグ
ロビン」が、酸化ストレスで生
じるDNA 損傷から細胞を保護す
る役割があることを明らかにし
たと発表したのは、素晴らしい
業績です。肝臓が障害を受ける
と肝星細胞が活性化してコラー
ゲンの産生が亢進し、原因が除
去されない場合、組織の瘢痕化
を生じ肝機能が著しく低下する
肝硬変へと進行することが判明
しているので、抗線維化治療法
の標的となる細胞として、活性
化肝星細胞が近年注目され、盛
んに研究が行われているという
ことです。今回の研究成果を足
掛かりに、サイトグロビンの発
現誘導剤を開発し、活性化肝星
細胞を標的とした新しい抗線維
化治療法の開発に役立てて頂き
たいものです。
 新型コロナウイルス感染症に、
抗エイズウイルス(HIV)薬
ネルフィナビルと白血球減少症
治療薬セファランチンの併用が
効く可能性があるとの研究結果
を、国立感染症研究所や産業技
術総合研究所などのチームがま
とめたことが4月21日、分かっ
たのは素晴らしい業績です。薬
のドラッグリポジショニングの
手法で、比較的安全な既存薬の
併用で、武漢熱に効果があると
いう可能性が高いなら、即刻、
臨床試験又は、臨床研究に持ち
込む必要があると私は考えてい
ます。細胞を使った実験やコン
ピューターによる解析で確かめ
られたということですが、実際
の患者さんに投与されていない
ので、そこを克服しなければ、
たくさんの患者さんを救済する
ことができなくなってしまうと
思われます。

 9才から人類救済の道を歩み
始める。         笑













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