診療マル秘裏話  号外Vol.1805 令和2年5月18日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)Muse細胞臨床試験結果発表、脳梗塞の承認前進
2)認知機能の低下につれてD体の存在比率が上昇















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 Muse細胞臨床試験結果発表、脳梗塞の承認前進











 三菱ケミカルホールディング
スグループの生命科学インステ
ィテュート(LSII)は4月
23日、再生医療製品「Muse
(ミューズ)細胞」の臨床試験
結果を発表しました。脳梗塞、
急性心筋梗塞とも臨床試験を進
めるうえでの安全性の問題はあ
りませんでした。偽薬と比較試
験を行った脳梗塞については有
効性の目標を達成しており、規
制当局と協議し、2020年度中の
承認申請の可能性を探る方針で
す。

 ミューズ細胞の臨床試験結果
が判明するのは初めてです。急
性心筋梗塞、脳梗塞のいずれの
試験も主要評価項目に設定した
投与後12週までの安全性に問題
はありませんでした。詳細な解
析結果はともに医学誌や学会な
どで公表を予定しています。ま
た、急性心筋梗塞についてはす
でに検証的臨床試験に開発段階
を引き上げていいます。

 プラセボ(偽薬)と比較した
脳梗塞の臨床試験は、結果次第
では承認申請に持ち込める試験
計画を組んでいました。 今回、
副次評価項目の有効性について
目標を達成し、生命科学インス
ティテュートの広報担当は「当
局との相談次第で承認申請に向
かう可能性がある」と話しまし
た。当初の2020年度申請、2021
年度承認取得の目標通りに進ん
でいます。

 ミューズ細胞は東北大学の出
澤真理教授が発見した多能性幹
細胞です。梗塞など傷害部位が
発する信号に呼び寄せられて集
積し、正着して傷ついた組織や
血管を修復する働きを持ってい
ます。脳梗塞を対象とする競合
の再生医療製品で想定通りの試
験結果を得られない事例がある
中、同社は承認申請へ大きく前
進した格好です。

このニュースのニュース動画で

す。

 

 

 



 全身を使って匍匐前進する。
















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2】 認知機能の低下につれてD体の存在比率が上昇













 花王は、血液で認知症の兆候
を捉える技術開発を加速します。
認知機能の衰えを把握する指標
として、血中に微量しか存在し
ないもののさまざまな働きを持
つことが分かってきた「D-ア
ミノ酸」に着目しました。見い
だした解析技術をベースに今後
は病院や大学と組み、既存事業
の枠にとらわれない新たな展開
に挑みます。高齢化が進み、限
りある社会保障費を抑えるため
にも認知症を早期に発見する重
要性は高まっています。異業種
との連携も模索しながら消費財
を扱う花王ならではの製品やサ
ービスを検討し、認知症の予防
を後押しする仕組みづくりを目
指しています。

 アミノ酸には形も大きさも同
じでありながら構造が鏡に映っ
たような関係となるL体とD体
があります。長年、哺乳類には
L-アミノ酸しか存在しないと
考えられてきました。 しかし、
技術の進歩でD体もわずかなが
ら存在することが分かり、疾病
や老化と関連することが近年報
告されています。

 花王は栃木県市貝町の事業場
内にある解析科学研究所で2016
年から研究に着手しました。1
日がかりだった血中アミノ酸の
包括的な解析を20分程度にでき
る技術を開発しました。

 成果を基に東京都健康長寿医
療センターとバイオマーカーの
探索を行った所、認知機能の低
下につれてD体の存在比率が上
昇していることを見いだしまし
た。とくにプロリン、セリンと
呼ばれる2種類のアミノ酸のD
体が評価指標として有用だった
ということです。

 高齢化にともなう認知症患者
さんの増加は、深刻な課題とな
っています。現在、認知症には
根本的な治療薬がありません。
ただ、認知症の前段階で予備軍
といわれる軽度認知障害(MC
I)の状態で気づくことができ
れば、生活習慣の見直しなどで
予防したり、進行を遅らせたり
できるケースもあります。

 認知症の診断には、侵襲性の
高い脳脊髄液を採取する検査を
はじめ、磁気共鳴画像装置(M
RI)や陽電子放射断層撮影装
置(PET)などを使った高額
な画像診断が必要になっていま
した。 こうした現状を踏まえ、
簡易な手法が求められています。

 血液による認知症の早期診断
を巡っては、シスメックスや島
津製作所が原因蛋白質とされる
「アミロイドベータ」を軸に取
り組みを進めるほか、ウシオ電
機子会社のプロトセラ(大阪市
淀川区)はMCIに特異的な4
種類のペプチドを突き止めまし
た。味の素もL体のアミノ酸を
使い、さまざまな疾患リスクを
一度に調べる検査「アミノイン
デックス」で認知症まで診断範
囲を広げる将来像を描きます。

 認知症を防ぎ、高齢社会を支
える可能性を秘めた技術開発に
ついて、解析科学研究所の木村
錬研究員は「症状が表面化する
前に食事や運動、睡眠などで介
入し、最適なソリューションを
提供したい」と意気込んでいま
す。2025年には国内で65歳以上
の5人に1人が患うと推計され
る中、基盤研究の対象が多岐に
わたる花王の試みも注目を集め
そうです。

認知症の初期症状について解説

している動画です。

 

 

 



 意気込みは、立派なれども、
息が上がっている     笑















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編集後記



 三菱ケミカルホールディング
スグループの生命科学インステ
ィテュート(LSII)は4月
23日、再生医療製品「Muse
(ミューズ)細胞」の臨床試験
結果を発表したのは素晴らしい
業績です。ミューズ細胞は東北
大学の出澤真理教授が発見した
多能性幹細胞であることは以前
から知っていました。梗塞など
傷害部位が発する信号に呼び寄
せられて集積し、正着して傷つ
いた組織や血管を修復する働き
を持っているというのは、まだ
治療に使えるレベルではないと
考えていたので衝撃的でした。
今回、副次評価項目の有効性に
ついて目標を達成し、生命科学
インスティテュートの広報担当
は、「当局との相談次第で承認
申請に向かう可能性がある」と
話したのは、本当に凄いことだ
と思います。 当初の2020年度
申請、2021年度承認取得の目標
通りに進んでいるというのも、
個の幹細胞の働きが本物と考え
て良いということだと思います。
 花王が、血液で認知症の兆候
を捉える技術開発を加速し、認
知機能の衰えを把握する指標と
して、血中に微量しか存在しな
いもののさまざまな働きを持つ
ことが分かってきた「D-アミ
ノ酸」に着目したのは慧眼と言
えましょう。 見いだした解析
技術をベースに、今後は病院や
大学と組み、既存事業の枠にと
らわれない新たな展開に挑む姿
は、大したものだと思います。
認知症を防ぎ、高齢社会を支え
る可能性を秘めた技術開発につ
いて、解析科学研究所の木村錬
研究員は「症状が表面化する前
に食事や運動、睡眠などで介入
し、最適なソリューションを提
供したい」と意気込んでいるの
は素晴らしいことです。2025年
には国内で65歳以上の5人に1
人が患うと推計されるという事
ですので、需要は増えることは、
あっても減ることはないと推測
されます。

 利根川水系の貯水量を推計す
る。           笑











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