診療マル秘裏話  号外Vol.1961 令和2年11月16日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★













目次
 
1)GARPを標的としたガン免疫療法薬の第1相治験
2)妊娠後期妊婦は武漢熱感染症が重症化しやすい













◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆









 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 GARPを標的としたガン免疫療法薬の第1相治験












 第一三共は10月22日、切除不
能な固形ガン患者さんを対象に
Glycoprotein A Repetitions P
redominant(GARP)を標的とし
たガン免疫療法薬であるDS-105
5の第1相臨床試験において、最
初の患者さんへの投与を開始し
たと発表しました。

 DS-1055 は抗GARPモノクロー
ナル抗体で、活性型制御性T細
胞を減少させることで免疫反応
を高めます。現在、ガンを対象
に承認されているGARPを標的と
した治療薬は、承認されていま
せん。

 本試験は切除不能な複数の固
形ガン患者さんを対象とした日
米第1相臨床試験で約40例の登
録が予定されています。投与量
を段階的に増やしながら、安全
性や忍容性、有効性などを評価
し、最大耐容量と推奨用量を決
定するということです。安全性
の評価項目は用量制限毒性や有
害事象などで、有効性の評価項
目は客観的奏効率、病勢コント
ロール率、奏効期間、無増悪生
存期間、全生存期間などである
ということです。

ガン免疫療法について解説して

いる動画です。

 

 

 

 



 生存期間を、医療機関に報告
する。          笑















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆














2】 妊娠後期妊婦は武漢熱感染症が重症化しやすい












 妊娠中は感染症にかかると重
症化しやすいことが多い上、薬
を飲むのも気を使います。妊婦
が新型コロナウイルスに感染す
ると、どのような影響が出るの
でしょうか。

 開業医らでつくる日本産婦人
科医会は9月、新型コロナに感
染した妊婦の症状を調査し「妊
娠後期の妊婦は重症化しやすく、
感染予防に特に気を配る必要が
ある」と提言しました。7~8月
に全国約2200カ所の医療機関に
アンケートを実施し、約1400カ
所から回答を得ました。

 1~6月に出産した約30万6千
人の妊婦のうち、72人が感染し、
うち発熱などの症状が出たのは
58人でした。妊娠28週以降の妊
娠後期・産後すぐだと53%にコ
ンピューター断層撮影(CT)検
査で肺炎の症状が出ましたが、
それ以前だと10%にとどまりま
した。また、呼吸困難などで酸
素投与が必要になった人の割合
も、それぞれ37%、8%と、妊娠
後期になるほど重症化する傾向
がみられました。ただ、サンプ
ル数は少なめであることは否め
ません。
 
 海外の報告でも同じ傾向がみ
られます。米疾病対策センター
(CDC)は6月、武漢熱に感染し
た妊婦と、妊娠していない女性
計約9万人を比較しました。妊
婦はそうでない女性に比べ、集
中治療室(ICU )に入るリスク
が1.5 倍、人工呼吸器を使うリ
スクが1.7 倍高いという結果が
でました。一方で,死亡率は0.9
倍でした。CDC は「妊婦は重症
化の可能性があることを認識し
ておくべきだ」としています。

 一方でCDC はこの報告につい
て、「妊娠していない」とされ
た女性が妊娠している可能性や、
妊婦の症状のデータが多く欠落
していることを認めています。
このため、本来のリスクはさら
に大きい可能性があります。

 英国や中国などの研究チーム
が9月、英医学誌ブリティッシ
ュ・メディカル・ジャーナル(
BMJ )に発表した論文でも、妊
婦の方がリスクが高いという結
果でした。信頼できる77本の論
文や報告を分析し、新型コロナ
に感染した女性を、妊婦とそう
でない人に分けて比べた結果、
妊婦の方が、せきや呼吸困難が
出る割合や、集中治療室に入っ
たり人工呼吸器を使ったりする
人の割合が高いという結果でし
た。ただ、論文により症状の定
義が違うまま比較されていると
いう限界があります。

 日本産婦人科感染症学会副理
事長で日本大学の早川智教授は、
いずれの報告も結果は完全では
ないと指摘しています。「リス
クは否定できないが、まだ明確
に妊婦が重症化しやすいと示し
ている報告はない」とも述べて
います。

 また、子宮が大きくなると横
隔膜が上がって呼吸がしづらく
なり、せきや息苦しさなどが悪
化しやすいそうです。症状の悪
化はウイルスによるものではな
く、妊娠後期の妊婦の特徴に関
係している可能性もあるという
ことです。

 早川さんは「国内では感染し
ても、適切に対応できる態勢が
ある。過度に恐れる必要はなく、
基本の感染予防対策を続けてほ
しい」と話しています。

 日本産科婦人科学会なども9
月に発表した感染対策のガイド
ラインの中で、人種差や国ごと
の医療提供態勢が異なるため慎
重な見極めが必要と指摘してい
ます。「患者さんに不要な心配
を与えないためにも慎重に状況
を見極めていく必要がある」と
説明しています。

妊婦さんの切実な声の動画です。

 

 

 

 



 身長を慎重に測定する。笑
















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆














編集後記




 第一三共が10月22日、切除不
能な固形ガン患者さんを対象に
Glycoprotein A Repetitions P
redominant(GARP)を標的とし
たガン免疫療法薬であるDS-105
5の第1相臨床試験において、最
初の患者さんへの投与を開始し
たと発表したのは喜ばしいこと
です。しかし、活性型制御性T
細胞を標的にすると自己免疫性
疾患を発症しないでしょうか?
寄生虫の出すトレハロースとい
う糖分が自己免疫性疾患を改善
すると以前のメルマガに書きま
した。それが正しいとするなら、
活性型制御性T細胞を抑制する
とガンの治療になるかも知れま
せんが、自己免疫性疾患のリス
クになることが懸念されます。
 開業医らでつくる日本産婦人
科医会が9月、新型コロナに感
染した妊婦の症状を調査し「妊
娠後期の妊婦は重症化しやすく、
感染予防に特に気を配る必要が
ある」と提言したのは由々しき
ことです。武漢熱がパンデミッ
クになっている現在の状況下で
も、妊婦さんは、いらっしゃる
し、リスクを抱えて大変だと思
います。出産は、一世一代の女
性の命をかけた仕事です。そん
な大仕事をしている人を武漢熱
の脅威から守ることができない
なら、本当に世も末と言わざる
を得ないでしょう。バスなどで
妊婦さんがいらっしゃったら、
できるだけ席を譲るなど無理さ
せないようにご配慮いただきた
いと思う次第です。

 驚異の感染力をもつウイルス
の脅威。         笑















************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
  解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」https://www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長 
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト http://eitokukaisalanuma.or.jp/
ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp
このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。