診療マル秘裏話  号外Vol.1966 令和2年11月22日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)DNA にできた傷を、光を使って治すための研究
2)加齢マウスで,DC酵素活性低下でTreg誘導能が低下













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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 DNA にできた傷を、光を使って治すための研究












 生命の情報が書き込まれてい
るDNA にできた傷を、光を使っ
て治すための研究に、大阪大基
礎工学研究科の山元淳平准教授
たちが取り組んでいます。最近、
治療に用いるための蛋白質をパ
ワーアップさせることに成功し、
実用化に向けて一歩前進しまし
た。かぎは桜餅に含まれている
成分だということです。

 山元さんらがめざすのは、太
陽光に含まれる紫外線によって
できるDNA の傷の修復です。DN
A は塩基という化学物質がらせ
ん階段のように整然と並び、生
命の情報を「文字」として表し
ています。

 ところが、紫外線のせいで隣
り合う塩基どうしがくっついて
しまい、文字が読み取れなくな
ってしまうことがあります。こ
の状態は、細胞がガン化する一
因になるとされています。

 植物や昆虫、カエルなどでは、
光のエネルギーを「光回復酵素」
という蛋白質に集め、酵素から
銃のように電子を撃ち込んで、
くっついた部分をはがして元に
戻すしくみがあります。

 一方、人間にはこの酵素がな
く、人工的に酵素を利用しよう
としても、人間で使うには酵素
のパワーが不足しているそうで
す。

 そこで、山元さんたちはソー
ラーパネルのように光のエネル
ギーを集めて酵素に引き渡す「
人工集光アンテナ分子」を開発
しました。この分子には、光を
吸収する働きがあるクマリンと
いう物質を使いました。

 クマリンは植物に含まれる芳
香成分で、桜餅の香りをつくる
成分の一つとして知られていま
す。光を当てると蛍光を発する
という特徴も持っています。

 この分子と組み合わせること
で酵素のパワーを従来の1.5倍
に高めることができ、国際専門
誌に論文を発表(https://acad
emic.oup.com/nar/article/48/
18/10076/5901964別ウインドウ
で開きます)しました。さらに
改良を続け、いまでは4倍に高
めることができたということで
す。クマリンは別の研究目的で
用いていましたが、酵素パワー
を上げる能力もあることに気付
きました。

 治療に応用するためには、こ
の酵素を安全に体内に運べるよ
うにする必要があるなど、まだ
課題は多いのですが、「さらに
研究を続け、紫外線によるDNA
の傷がもとで皮膚がんができや
すくなる『色素性乾皮症』とい
った病気の治療法開発に貢献し
たい」と山元さんは話していま
す。

色素性乾皮症について解説して

いる動画です。

 

 

 



 高検の裁判勝利に貢献する。



   









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2】 加齢マウスで,DC酵素活性低下でTreg誘導能が低下












 東京大学は10月28日、加齢マ
ウスにおいて、腸間膜リンパ節
DCのレチナール脱水素酵素(re
tinaldehyde dehydrogenase 2;
RALDH2)の発現、酵素活性が低
下し、DCのTreg誘導能が低下す
ることを明らかにしたと発表し
ました。これは、同大大学院農
学生命科学研究科附属食の安全
研究センター免疫制御研究室の
八村敏志准教授らの研究グルー
プによるものです。研究成果は、
「Frontiers in Immunology 」
に公開されています。

 加齢による炎症反応の亢進が、
高齢者における炎症性疾患発症
の要因となっている可能性が考
えられています。制御性T細胞
(regulatory T cells; Treg)
は、過剰な免疫反応の抑制に、
働く細胞として重要ですが、加
齢に伴い新たな抗原に対して誘
導されるTregの分化は減少する
ことが示唆されており、炎症を
促進する一因となる可能性が考
えられます。

 一方、腸管において樹状細胞
(dendritic cell; DC)は、RA
LDH2 の作用により、ビタミンA
代謝産物であるレチノイン酸を
産生し、Treg誘導に寄与します。

 今回の研究では、加齢マウス
において、腸間膜リンパ節DCの
RALDH2の発現、酵素活性が低下
し、DCのTreg誘導能が低下する
ことが明らかにされました。ま
た、このRALDH2の発現低下が、
加齢に伴うエピジェネティック
な遺伝子発現制御によるもので
あると示唆されました。さらに、
食物抗原に対するTregを誘導で
きる実験系を使用して、加齢に
伴うTreg誘導能が低下すること
を示し、レチノイン酸の投与に
より、Treg誘導能が改善されま
した。

 これらの結果から、加齢マウ
スにおいて腸管DCのRALDH2遺伝
子発現のエピジェネティックな
発現抑制を一因として、レチノ
イン酸産生能が減少し、Tregの
誘導が低下することが示唆され
ました。本研究で得られた知見
は、腸管免疫応答の加齢による
機能低下が、加齢による炎症促
進に関与する可能性を示してい
ると、研究グループは述べてい
ます。

老化の原因と仕組みについて

解説している動画です。

 

 

 



 定価の低下を期待する。笑














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編集後記




 生命の情報が書き込まれてい
るDNA にできた傷を、光を使っ
て治すための研究に、大阪大基
礎工学研究科の山元淳平准教授
たちが取り組んでいるのは尊い
ことです。植物や昆虫、カエル
などでは、光のエネルギーを「
光回復酵素」という蛋白質に集
め、酵素から銃のように電子を
撃ち込んで、紫外線のせいで隣
り合う塩基どうしがくっついて
しまった部分をはがして元に戻
すしくみがあるということです。
この塩基どうしのくっつきは、
細胞がガン化する一因になるの
でこの酵素を人間に使うために
必要になるのがクマリンという
物質だということで、本当によ
く見つけてきたものだと感心し
ました。
 東京大学が10月28日、加齢マ
ウスにおいて、腸間膜リンパ節
DCのレチナール脱水素酵素(re
tinaldehyde dehydrogenase 2;
RALDH2)の発現、酵素活性が低
下し、DCのTreg誘導能が低下す
ることを明らかにしたと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
Tregの誘導能が低下することで、
加齢による炎症促進に関与する
可能性があるということでしょ
う。Treg自体は、過剰な免疫の
抑制に働くので、その誘導能の
低下は、過剰な免疫の促進とな
り、サイトカインストーム(免
疫暴走)を起こして、炎症が激
しくなると考えられるのではな
いでしょうか?

 過剰なサービスを箇条書きに
する。          笑














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