診療マル秘裏話  号外Vol.2217 令和3年9月11日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)米企業がガン治療薬開発向けアッセイ製品発表
2)岡山医療センターがムコ多糖症2型の新治療薬を使用












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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 米企業がガン治療薬開発向けアッセイ製品発表














 ライフサイエンス企業の米パ
ーキンエルマーは、ガン治療薬
開発向けアッセイ製品「Alp
haLISA・KRASキット」
を発表しました。このキットは
腫瘍の約25%に存在するKRA
S蛋白質の変異に対する理解を
深めることで、KRAS阻害薬
の発見を簡素化します。組み換
え蛋白質、検出試薬、アッセイ
バッファーが付属し、アッセイ
法を独自開発することなくノー
ウォッシュ(洗浄なしで)で即
使用できます。4種類を用意し
ています。

 RAS(ラス)は,細胞の増殖な
どに関わる蛋白質のひとつです。
RAS蛋白質には,「KRAS(ケーラ
ス)」、「NRAS(エヌラス)」、
「HRAS(エイチラス)」の3種
類があります。3種類のRAS蛋白
質を作り出す遺伝子のどれかひ
とつに変異が起こると、異常の
あるRAS蛋白質が作られ,必要の
ないときにも細胞が増殖し、ガ
ンが発生しやすくなると考えら
れています。

 アッセイバッファーとは、生
物学的材料の調査、分析や化学
反応による材料の光学的調査・
分析などの分野において活用さ
れるキーワードであり、独立行
政法人産業技術総合研究所や独
立行政法人農業・食品産業技術
総合研究機構などが関連する技
術を405 件開発しています。

RAS遺伝子検査について解説し

ている動画です。

 

 

 

 

 



 容易に原材料を用意した。笑














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2】 岡山医療センターがムコ多糖症2型の新治療薬を使用















 岡山医療センター(岡山市北
区田益)は、ムコ多糖症2型の
新たな治療薬「イズカーゴ」の
使用を始めました。点滴での投
与で脳内に必要な酵素を届けら
れるという、これまでの薬剤に
はない特長があります。知能障
害も含めた全身症状の改善が期
待されています。

 ムコ多糖症は、先天性の希少
難病であるライソゾーム病(小
児慢性特定疾病)の一つです。
ライソゾームは細胞内の小器官
で、不要になった物質を分解す
る働きがあります。分解に必要
な代謝酵素がうまく働かないの
がライソゾーム病で、足りない
酵素の種類によって50種類以上
あります。不要な物質が分解さ
れず蓄積すると、さまざまな症
状を引き起こします。

 ムコ多糖症2型の症状は、知
能障害や低身長、関節のこわば
り、骨の変形、おなかの膨らみ、
角膜の濁りなどです。国内のム
コ多糖症患者さんの中では2型
が一番多く、約250人いると
いうことです。治療法には、足
りない酵素を補う酵素補充療法
や造血幹細胞移植があります。

 イズカーゴは静脈注射による
酵素補充療法の薬剤です。JC
Rファーマが5月から販売を始
めました。1週間に1回、約3
時間点滴で投与します。必要な
物質以外は脳に入らないように
している血液脳関門を、新技術
を用いて通過させます。古城真
秀子医師は「早い段階で病気を
見つけて患者さんに投与できれ
ば、知能障害がほとんど起きな
くなる可能性もある」と言うこ
とです。

 岡山医療センター小児科は、
低身長や糖尿病、甲状腺疾患、
副腎疾患などの内分泌疾患、ラ
イソゾーム病などの先天性代謝
異常症に積極的に取り組んでい
ます。

ムコ多糖2型の症状と治療につ

いて解説している動画です。

 

 

 

 



 外国の通貨を国境を通過させ
ます。          笑















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編集後記



 ライフサイエンス企業の米パ
ーキンエルマーが、ガン治療薬
開発向けアッセイ製品「Alp
haLISA・KRASキット」
を発表したのは、素晴らしい企
画です。KRAS蛋白質の変異
に対する理解を深めることで、
KRAS阻害薬の発見を簡素化
するということです。ガン関連
の遺伝子の変異を検出し、阻害
薬の発見を簡素化するというこ
とですから、このアッセイ系を
使うことでたくさんのKRAS
阻害薬が発見され、それら薬剤
が動物実験を通じて、安全性が
確認されることを期待したいと
思います。安全性が確保された
段階で、有効性の効果判定を行
い実際に臨床で使えるようにな
ることを切望する次第です。
 岡山医療センター(岡山市北
区田益)が、ムコ多糖症2型の
新たな治療薬「イズカーゴ」の
使用を始めたのは、喜ばしいこ
とです。点滴での投与で脳内に
必要な酵素を届けられるという、
これまでの薬剤にはない特長が
あり、早い段階で病気を見つけ
て患者さんに投与できれば、知
能障害がほとんど起きなくなる
可能性もあるというほど、効果
的な治療法ということですから、
今後の成果を期待したいと思い
ます。ただ、ムコ多糖症2型は
小児の希少難病なので、治療の
対象の小児の患者さんを見つけ
るのに、苦労する気がします。
早期に見つけることができれば、
効果は保証されているので、発
見に尽力して頂きたいと思いま
す。

 製菓を盛夏に売る成果を考え
る。           笑















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