診療マル秘裏話    Vol.730 平成29年12月6日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
  
1)脳梗塞急性期患者の、自家骨髄幹細胞直接移植
2)食物アレルギーを治療する臨床研究で一時呼吸停止














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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 脳梗塞急性期患者の、自家骨髄幹細胞直接移植












 北海道大学病院は11月10日、
脳梗塞急性期患者に対する自家
骨髄幹細胞直接移植の医師主導
治験を4月より開始したことを
発表しました。この研究は北海
道大学大学院脳神経外科学分野
の寳金清博教授らと、富山大学
脳神経外科学分野の黒田敏教授
を中心とした研究グループによ
るものです。

脳卒中の大部分を占める脳梗塞
は、国内で年間約30万人が新た
に発症し、その多くが死亡もし
くは後遺症を残します。2025年
には、後遺症による要介護者が
520 万人になると推定され、そ
れに伴う社会的負担の増大も考
えられることからも、より有効
な治療法が求められています。

脳卒中の治療が困難な原因のひ
とつとして、一度傷害された脳
神経組織を再生させる治療法が
確立していないことがあります。
そのため治療法の主眼は「障害
を可能な限り軽度でとどめる超
急性期の治療法」と「慢性期以
降のリハビリによる機能回復」
になります。しかし脳梗塞では、
有効とされる超急性期のカテー
テル治療に、時間的に間に合う
患者さんはそれほど多くありま
せん。近年はロボットを用いた
新たなリハビリ方法も始まって
いますが、その効果も限定的で、
多くの患者に後遺症が生じてい
るのが現状です。

これまで、同大学脳神経外科で
は骨髄間質細胞が脳内で生育し
増殖する事や、脳梗塞部に直接
投与することで障害部位へ遊走
し神経細胞に分化する事、栄養
因子を出す事で運動機能を回復
する事などを報告していました。
そこで今回は少数の患者さんで
患者さん本人の骨髄間質細胞を
培養増殖し、脳に直接投与する
臨床研究を安全性に重点をおい
て調べる治験を計画しました。
今回の治験では、脳梗塞急性期
患者さん本人の腸骨から骨髄幹
細胞を取り出し、同大病院内に
設置されている細胞培養室で、
培養増殖を行い、規定の細胞数
に達した後に専用の機器を用い
て脳内に直接投与します。その
後1年間、安全性および有効性
を確認する事を目的としていま
す。また健常なボランティアか
ら提供を受けた血小板を用いて
細胞を増殖させる細胞培養法や、
脳ナビゲーションを用いた安全
な移植法、移植細胞を体外から
確認できるような標識法など新
しい方法を用いて、より安全に
治験を行う事も、目的としてい
ます。

目標症例数は6例で、同大病院
もしくは他医療機関へ入院した
脳梗塞患者さんが、対象です。
発症14日目までに、同大病院に
転院する必要があり、その際の
麻痺が、比較的重度である事が
参加の条件となっています。募
集期間は、症例数が目標の6例
に達するまで。参加期間は治験
への参加に
最初に同意してから約1年3か月
を予定しているということです。

脳梗塞急性期患者を対象とした
直接投与による、幹細胞移植の
治験は、日本で初めてです。20
17年8月に1例目の患者への移植
手術が安全に終了しているとい
うことです。 今後は、治験の
結果を受けて再生医療等製品と
しての承認を目指していきたい
としています。

再生医療の日本の状況について

の動画です。

 

 

 



 抗酸化物質の投与が、競技の
参加条件となる。笑















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2】 食物アレルギーを治療する臨床研究で一時呼吸停止













 神奈川県立こども医療センタ
ー(横浜市南区)は11月14日、
食物アレルギーを治療する臨床
研究で子どもがアレルギー症状
のため、一時呼吸停止になった
と発表しました。病院に搬送さ
れ、低酸素性脳症で治療を続け
ているということです。

 病院によると、子どもは牛乳
アレルギーで、原因の食品を少
しずつ摂取して治療する「経口
免疫療法」の臨床研究に参加し
ました。約20日間の入院で1日
に135 ミリリットルまでの摂取
が可能になり定期的な外来受診
の下、自宅で同量を飲む治療を
続けていました。

 子どもにはぜんそくもあり、
退院から約3カ月後に発作が出
たため気管支拡張剤を吸入しま
した。その2日後に牛乳を飲ん
だ後、呼吸停止となりました。

このニュースのニュース動画

です。

 

 

 

 



 同僚が自宅で同量の牛乳を飲
んだ。笑













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編集後記


 脳梗塞急性期患者に対する、
自家骨髄幹細胞直接移植の医師
主導治験を開始したのは、素晴
らしいことです。治験が成功し
て終わることを祈念しておりま
す。脳梗塞の患者さんの増加に
伴い2025年には、後遺症による
要介護者が、520 万人になると
推定されそれに伴う社会的負担
の増大も考えられることからも、
より有効な治療法が求められて
いることからもこの移植の治療
が有効な治療法に数えられる事
が必要であると考えています。
骨髄間質細胞が、脳内で生育し
増殖する事や、脳梗塞部に直接
投与することで障害部位へ遊走
し神経細胞に分化する事、栄養
因子を出す事で運動機能を回復
する事などの報告がなされてい
ることから治験が成功する確率
は高いと考えられます。
 食物アレルギーを治療する、
臨床研究で子どもがアレルギー
症状のため、一時呼吸停止にな
ったと発表したのは残念な結果
と言えましょう。原因の食品を
少しずつ摂取して治療する、「
経口免疫療法」の手法は誤って
いないと思いますが、子どもが
喘息を患っていたことから家庭
での食生活に問題があった可能
性が高いと思われます。病院で
は、同量の牛乳を飲んでも喘息
発作がでなかったことを考えれ
ば、ますます家庭での食事や、
間食の取り方に問題があったと
推測されます。この治療はやは
り、病院で行うべき治療であり、
家庭で行うことは危険という事
だけは、はっきりしたと考えら
れます。

 官職の中でも閑職についてし
まったので間食を食べる機会が
多くなった。笑







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