診療マル秘裏話  Vol.786 平成31年1月2日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)急性中耳炎の治療法や注意点などについて解説
2)ヒト腸管上皮オルガノイド永続的培養の新規培養技術
















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 急性中耳炎の治療法や注意点などについて解説











 乳幼児が風邪を引くと急性中
耳炎を合併しやすい。風邪を引
きやすい冬は、一層注意が必要
です。耳鼻咽喉科サージクリニ
ック老木医院(大阪府和泉市)
の老木浩之理事長に急性中耳炎
の治療法や注意点などについて
話を聞きました。急性中耳炎と
は、鼓膜の奥にある中耳部分の
粘膜が急性の炎症を起こしてい
る状態のことです。中耳は耳管
という器官で鼻とつながってい
て、細菌やウイルスが鼻から耳
管を通って中耳に入ることで炎
症が起こります。急性中耳炎に
なると、発熱や耳の痛み、鼓膜
の腫れ、耳が詰まったような感
覚、たまったうみが鼓膜を破っ
てあふれ出る耳垂れなどが起こ
ります。

 老木理事長は「乳幼児は耳管
が大人に比べて短く、風邪の原
因となるウイルスなどが入り込
みやすいため、中耳炎を合併す
ることが多いのです。風邪でな
くても鼻汁が出ていたり、鼻が
詰まっていたりすると、菌が中
耳に入りやすくなります」と注
意を促します。

 急性中耳炎は、軽症であれば
2~3日で自然に治ります。痛
みや腫れがある場合は痛み止め
や抗菌薬を服用しますが、1週
間程度で痛みも鼓膜の腫れも引
きます。ただ、うみがたまって
耳が強く痛む場合には、うみを
出すために鼓膜を切開しなけれ
ばならなくなることもあります。

 気を付けたいのは、発熱や痛
みが治まっても、液体が中耳に
たまる「滲出(しんしゅつ)性
中耳炎」になることです。中耳
に液体がたまると耳の不快感や
聞こえにくくなるなどの症状が
表れ、治療に数カ月以上かかる
ことも珍しくありません。

 急性中耳炎を繰り返すと慢性
中耳炎に移行することがありま
す。そのため急性中耳炎の症状
が治まってから1~2週間後に
もう一度耳鼻科を受診し、経過
を確認する必要があります。軽
症で自然に治っても再診は必要
です。老木理事長は「乳幼児に
鼻汁や鼻詰まりがあって体調も
優れないときに、不機嫌な状態
が続くとか、耳に手を当てると
いった様子が見られれば中耳炎
を疑い、早めに受診してほしい」
と話しています。

急性中耳炎のしくみについて

解説している動画です。

 

 

 

 



 基幹の器官で、臓器の機能を
統合する。笑















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2】 ヒト腸管上皮オルガノイド永続的培養の新規培養技術














 慶應義塾大学は12月7日、ヒ
ト腸管上皮オルガノイドを永続
的に、培養する新規培養技術を
開発したと発表しました。この
研究は同大医学部坂口光洋記念
講座(オルガノイド医学)の佐
藤俊朗教授らの研究グループに
よるものです。研究成果は、米
科学誌「Cell Stem Cell」オン
ライン版にて公開されました。

ヒトの腸管上皮には水分や栄養
分の吸収、粘液の分泌やホルモ
ンの産生を担うさまざまな分化
細胞が存在します。研究グルー
プは2009年にマウスの腸管上皮
の幹細胞を体外で永続的に三次
元培養するオルガノイド技術を
開発しました。さらに2012年に
は、ヒトの腸管上皮のオルガノ
イド培養に成功し、ヒトの正常
腸組織や腫瘍細胞を培養皿の上
で培養することが可能になりま
した。しかし、従来の培養条件
では、ヒトの腸管上皮幹細胞は
分化細胞を生み出すことができ
ず、多様な分化細胞からなるヒ
ト腸管上皮オルガノイドを長期
に培養することは困難でした。
今回の研究では、培養に用いる
増殖因子を見直しヒト腸管組織
で機能する「IGF-1」と「FGF-2」
という2つの因子で置き換える
ことで、より生体内に近い環境
を培養液に再現しました。この
新規手法を用いることにより、
分化細胞が供給され続ける生体
に類似したオルガノイドを効率
的に作成することができるよう
になったということです。

この改良培養法は、従来使用し
ていた増殖因子を、新しい増殖
因子に置き換えるだけで成立し
ます。そのため、ヒト腸管上皮
オルガノイドの効率的な、長期
培養と分化細胞の維持を両立す
る簡便な新規培養技術として、
今後さまざまな分野での応用が
可能だということです。また、
本来の組織に近いヒト腸管上皮
オルガノイドを効率的かつ半永
久的に培養することが可能にな
ることから、「従来マウスで行
っていた薬剤試験や遺伝子機能
解析、および新規治療薬の臨床
試験などを、培養皿の上で高精
度かつ簡便に行うことができる
ようになることが期待される」
と研究グループは述べています。

ミニ肝臓を作成した医師たちの

動画です。

 

 

 

 

 



 朝刊に長官の腸管上皮を採取
する方法が記載された。  笑
















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編集後記




 急性中耳炎とは、鼓膜の奥に
ある中耳部分の粘膜が、急性の
炎症を起こしている状態のこと
で、中耳は耳管という器官で鼻
とつながっていて、細菌やウイ
ルスが鼻から耳管を通って中耳
に入ることで炎症が起こるとい
うことです。鼻から耳管を通っ
て細菌やウイルスが中耳に入る
メカニズムについては解説され
ていません。それは、簡単に言
うと、鼻の穴片一方を押さえる
ことなく、鼻水をかむと起こる
のです。裏を返せば、鼻の穴の
片一方を押さえて鼻水をかむと
耳管に汚い細菌や、ウイルスが
逆流することは無くなるのです。
簡単なことですが、中耳炎にな
らないコツは、鼻の穴の片一方
を押さえて、鼻水をかむという
ことに尽きるのです。
 ヒト腸管上皮オルガノイドを
永続的に培養する新規培養技術
を開発したと発表したのは偉大
な業績です。まずオルガノイド
(organoid)は3次元的に試験
管内 (in vitro) でつくられた
臓器です。 オルガノイドは、
拡大しても本物そっくりの解剖
学的構造を示し、実際の臓器よ
りも小型で、単純です。これら
は、組織の細胞、ES細胞または
iPS 細胞から、自己複製能力お
よび分化能力で3次元的な培養
で、自己組織化により形成され
ます。オルガノイドをつくり出
す技術は2010年代初めから急速
に進歩しているそうです。従来
マウスで行っていた薬剤試験や
遺伝子機能解析、および新規治
療薬の臨床試験などを、培養皿
の上で高精度かつ簡便に行う事
ができるを期待したいと思いま
す。

 高精度かつ簡便な方法は勘弁
頂きたい。笑















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