診療マル秘裏話  Vol.826 令和1年10月9日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)砂糖過剰摂取惹起脂質代謝異常は脂肪蓄積促進
2)見た目は、うおのめによく似た疣のミルメシア















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】)砂糖過剰摂取惹起脂質代謝異常は脂肪蓄積促進












 名古屋大学は9月12日、砂糖
(ショ糖)の取り過ぎによって
起こる脂質代謝異常(脂肪肝、
高中性脂肪血症)は肝臓の脂質
代謝の概日リズムが乱されるこ
とにより、中性脂肪を蓄積しや
すくなるというメカニズムを明
らかにしたと発表しました。こ
の研究は、同大大学院生命農学
研究科の小田裕昭准教授らの研
究グループによるものです。研
究成果は「J. Biol.Chem. 」に
掲載されています。メタボリッ
クシンドロームはインスリン抵
抗性を基盤とする生活習慣病の
前段階の未病状態であり、生活
習慣の改善により元に戻ること
ができると考えられています。
これまで、メタボリックシンド
ロームの原因は、エネルギーの
過剰摂取や、動物性油脂の過剰
摂取などが主な要因であると考
えられてきましたが、最近にな
って、砂糖(ショ糖)や異性化
糖などの果糖を多く含む糖の取
り過ぎが主要な原因の一つであ
ることが分かってきました。実
際には、食品に元から含まれて
いる糖ではなく、後から添加す
る糖(加糖)の過剰摂取が問題
と考えられています。そのため、
2015年にWHOは、1日の砂糖の摂
取を摂取エネルギーの5%未満、
小さじ6杯分の砂糖(約24g)相
当にするよう指針を出していま
す。研究グループは、時間栄養
学的研究によって摂食時間を日
中の活動時間帯だけに制限する
ことにより、砂糖の過剰摂取に
よる脂質代謝異常(脂肪肝、高
脂血症)が改善されることを既
に報告しています。今回は、ラ
ットを用いて、砂糖の取り過ぎ
による脂質代謝異常のメカニズ
ムを調べました。その結果、肝
臓の脂質代謝は日周リズムを示
しますが、その脂質合成のリズ
ムの振幅が砂糖の取り過ぎによ
り増大し、脂質合成が促進する
ことが原因であると突き止めま
した。また、この作用は、ショ
糖を構成する果糖によることも
明らかにしました。さらに、シ
ョ糖を構成する果糖とブドウ糖
は、わずかな構造上の違いがあ
るだけにも関わらず、代謝にお
よぼす影響が大きく異なり、そ
れに体内時計が関係することも
分かりました。

「今回の研究成果は、生化学系
の教科書にある記載の修正につ
ながり、また、砂糖の取り過ぎ
によるメタボリックシンドロー
ムの予防への手がかりになるも
のと期待される」と、研究グル
ープは述べています。

糖質を取りすぎるとみられる

症状について解説している動画

です。

 

 

 



 終生、自分の著書の修正に捧
げる。          笑















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2】 見た目は、うおのめによく似た疣のミルメシア












 いぼの中でも、主に足の裏や
手のひらにできる「ミルメシア」
は、見た目はうおのめによく似
ています。皮膚の奥まで病変が
進行すると強い痛みを生じるこ
ともあります。「痛みにより歩
きづらくなったり、鉛筆が持て
なくなったりします」と大阪医
科大学付属病院(大阪府高槻市)
皮膚科の森脇真一教授は話して
います。いぼの多くは、HPV
(ヒトパピローマウイルス)と
いうウイルスに感染して生じま
す。HPVには、150以上の
種類があり、ミルメシアはその
中のHPV―1(ヒトパピロー
マウイルス1型)により発症し
ます。HPV―1は皮膚に傷な
どがあるとそこから侵入します。
皮膚の最外層である角質層から
その下方にある表皮の層に達し、
角化細胞に感染して増殖します。
すると表皮が正常に形成されず、
分厚くなって盛り上がり、ミル
メシアとなります。

 ミルメシアの大きさは5ミリ
~1センチ程度で、中央は火山
の火口のようにへこんだ形をし
ています。通常は多発せず、1
個のみ出現するのが特徴です。

 森脇教授は「ミルメシアが大
きくなると、神経が通っている
真皮が圧迫されて痛みが生じる
のです」と説明しています。治
療は、マイナス196度の液体
窒素を使う凍結療法により、H
PV―1に感染している角化細
胞を壊死(えし)させて取り除
きます。凍結療法は2週間ごと
に行われ、いぼが小さければ数
回で済みますが、大きいと数カ
月かかることがあります。治療
に合わせて、皮膚の新陳代謝を
促す漢方薬のヨクイニンを服用
します。凍結療法で改善が難し
い場合は手術で摘出します。

 HPV―1は皮膚が健康な状
態なら感染の心配はありません
が、乾燥してがさがさしていた
り、アトピー性皮膚炎や傷など
があって皮膚の正常なバリアー
機能が破壊されていたりすると
感染しやすくなります。

 ミルメシアは、大きくなるま
で痛みはありませんが、小さく
ても違和感はあります。手足に
しこりのようなものを見つけた
ら、早めに皮膚科を受診するの
が望ましいとされています。森
脇教授は「足の裏や手のひらの
清潔を保ち、小さな異常でも手
当てをしましょう。乾燥してい
るようなら、夏でも保湿クリー
ムを塗るなど、スキンケアを心
掛けることがミルメシアの予防
につながります」と話していま
す。

ミルメシアの治療経過について

の動画です。

 

 

 



 乾燥した道路を完走する。笑
















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編集後記





 名古屋大学が9月12日、砂糖
(ショ糖)の取り過ぎによって
起こる脂質代謝異常(脂肪肝、
高中性脂肪血症)は肝臓の脂質
代謝の概日リズムが乱されるこ
とにより、中性脂肪を蓄積しや
すくなるというメカニズムを明
らかにしたと発表したのは素晴
らしい業績です。これまで、メ
タボリックシンドロームの原因
は、エネルギーの過剰摂取や、
動物性油脂の過剰摂取などが主
な要因であると考えられてきま
したが、最近になって、砂糖(
ショ糖)や異性化糖などの果糖
を多く含む糖の取り過ぎが主要
な原因の一つであることが分か
ってきたことは、学問の進歩が
著しいことを示唆しています。
医学の指摘が正しくなればなる
程、対策は立てやすくなります。
 いぼの中でも、主に足の裏や
手のひらにできる「ミルメシア」
は、見た目はうおのめによく似
ています。皮膚の奥まで病変が
進行すると強い痛みを生じるこ
ともあります。うおのめに似て
いることから、患者さんが間違
えて、うおのめを切除するよう
に、カミソリで切ろうとする事
があります。しかし、厚くなっ
た角質層を削り取ったとしても、
ウイルスで起こる病気なので、
すぐ元に戻ってしまいます。ウ
イルスは、物質と生命の合いの
子のようなものなので、なかな
か液体窒素で皮膚の底まで凍ら
せることは難しいと考えられま
す。気温が高い、春から夏にか
けてウイルスの増殖が盛んにな
るので、治療に難渋する季節と
なるのは言うまでもありません。

 何重にも巻いたロープを解す
のに難渋する。      笑
















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