診療マル秘裏話  Vol.927 令和3年9月15日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)ガン患者の栄養不足のリスクをAIで予測し栄養補給
2)抗体医薬が武漢熱の発症リスクを77%抑制する












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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 ガン患者の栄養不足のリスクをAIで予測し栄養補給














 富士通は8月24日、ガン患者
さんが栄養不足に陥るリスクを
人工知能(AI)で予測するサー
ビスの提供を目指し、大塚製薬
工場(徳島県鳴門市)と国立ガ
ン研究センター、国立長寿医療
研究センターとの共同研究を開
始したと発表しました。AIの予
測で的確なタイミングで患者さ
んに栄養補給し、治療効果の向
上につなげる考えです。

 ガン悪液質(Cancer cachexi
a)は,ガン患者さんに多くみら
れる合併症の1つです。とくに
進行した消化器ガンや肺ガンで
高頻度に発症します。主な症状
は、体重減少、骨格筋量減少、
食欲不振などで、QOL (生活の
質)の低下、予後不良の要因と
なります。特に、悪液質の場合
の栄養不足を補う手段が、問題
になります。悪液質に対するAI
の予測で的確なタイミングでの
栄養補給が求められていると考
えられます。

悪液質について解説している

動画です。

 

 

 

 



 骨格筋量の減少の現象を重視
する。          笑














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2】 抗体医薬が武漢熱の発症リスクを77%抑制する















 アストラゼネカは新型コロナ
ウイルス感染症(武漢熱)の予
防・治療を適応として開発中の
抗体医薬AZD7442 について、国
際共同第3相多施設二重盲検プ
ラセボ対照ランダム化比較試験
PROVENT で武漢熱の発症リスク
を77%抑制することが示された
と発表しました。8月20日、同
社の公式サイトで公表されまし
た。

 AZD7442 は、米・Vanderbilt
University が発見した抗体医
薬候補で、新型コロナウイルス
(武漢熱)に感染した回復期の
患者さんから提供されたB細胞
に由来する2種の長時間作用型
抗体(LAAB)を組み合わせた薬
剤です。昨年(2020年)11月に
予防効果を検証する国際共同第
3相臨床試験PROVENT およびST
ORM-CHASERが、今年1月には治
療効果を検証する国際共同第3
相臨床試験TACKLEが開始されて
いました。

 今回結果が発表されたPROVEN
T は、プラセボを対照としてAZ
D7442 300mg 単回投与の有効性
と安全性を検討したものです。
米国、英国、スペイン、フラン
ス、ベルギーなど87カ国で登録
した18歳以上の5,197例を、AZD
7442群とプラセボ群に2:1でラ
ンダムに割り付け、15カ月間追
跡しました。

 ベースライン時に武漢熱ウイ
ルス感染が認められなかった5,
172 例を解析した結果、プラセ
ボ群に対しAZD7442 群では武漢
熱発症リスクが77%(95%CI 4
6〜90%) 抑制されました。全
体で症候性武漢熱を25例が発症
しましたが、AZD7442 群では武
漢熱の重症化あるいは関連死は
認められませんでした。一方、
プラセボ群では重症化が3例(
うち2例が死亡)認められまし
た。

 武漢熱に対する抗体療法につ
いて、日本ではモノクローナル
抗体カシリビマブ(遺伝子組み
換え)/イムデビマブ(遺伝子
組み換え)が承認され、武漢熱
対策の切り札として期待する声
があります。AZD7442 は日本で
もTACKLE試験および男女32例を
対象とした第1相臨床試験が進
行中であり、結果が注目されま
す。

武漢熱の抗体医薬品を開発して

いる会社の動画です。

 

 

 

 



 抗体療法の治療を交替する。
















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編集後記



 富士通が8月24日、ガン患者
さんが栄養不足に陥るリスクを
人工知能(AI)で予測するサー
ビスの提供を目指し、大塚製薬
工場(徳島県鳴門市)と国立ガ
ン研究センター、国立長寿医療
研究センターとの共同研究を開
始したと発表したのは、素晴ら
しい企画です。ただ、AIの予測
の精度を上げるためには、深層
学習が必要となります。従来の
栄養補給法では、うまく行って
いないので、深層学習も困難を
極める可能性があると私は考え
ています。ただ、それを乗り越
えて、悪液質が栄養補給できる
ようになれば、本当に患者さん
にとって利益となることでしょ
う。
 アストラゼネカが新型コロナ
ウイルス感染症(武漢熱)の予
防・治療を適応として開発中の
抗体医薬AZD7442 について、国
際共同第3相多施設二重盲検プ
ラセボ対照ランダム化比較試験
PROVENT で武漢熱の発症リスク
を77%抑制することが示された
と発表したのは素晴らしい業績
です。発症リスク抑制には、ワ
クチンの方が優れている気がし
ます。回復した患者さんから提
供されたB細胞由来の抗体であ
ることから、ワクチンによって
作られる抗体量の方が多いと考
えられるからです。

 開腹手術から回復した。 笑















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