診療マル秘裏話  号外Vol.2462 令和4年6月24日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)犬の膀胱ガン発症の仕組み研究に貢献ミニ臓器
2)表皮幹細胞増殖を抑制する蛋白質を発見と発表












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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 犬の膀胱ガン発症の仕組み研究に貢献ミニ臓器











 東京農工大学の臼井達哉特任
講師らは、治療の難しい犬の膀
胱ガンの発症の仕組みを研究す
るのに役立つ「ミニ臓器」の作
製に成功したと発表しました。
犬のガンの早期診断法の開発に
つなげたり、人の膀胱ガンの治
療法に応用したりできる可能性
があるということです。

 健康なビーグル犬の尿道にカ
テーテル(医療用細管)を入れ、
膀胱の粘膜を血が出ない程度に
軽くかきとって細胞を取りまし
た。この細胞を3次元的に培養
して、実際の膀胱と似た組織構
造を持つミニ臓器を作りました。
培養した細胞は増殖能力が高く、
細胞の異常な増殖で起こるガン
の発症メカニズムの研究に用い
やすいとされています。例えば
犬や人の膀胱ガンの発症要因の
一つとされる、化学物質への長
期間の暴露によって細胞がガン
化するかなどを調べられます。
犬にこうした物質を与えるのは
倫理上の懸念がありましたが、
ミニ臓器を使えば回避できます。

 膀胱ガンに至る様々な段階で
ミニ臓器を作って細胞の状態を
調べれば、犬のガン発症リスク
の判定法の開発にもつながると
いうことです。研究チームは既
に、膀胱ガンを発症した犬から
ミニ臓器を作ることにも成功し
ました。このミニ臓器は健康な
犬から作ったものに比べ、ガン
を抑える遺伝子の発現量が少な
いことなどが分かりました。今
回作ったミニ臓器が健康な犬の
膀胱の細胞の性質をよく再現す
ることを示す結果です。

 膀胱ガンは犬がかかるガンの
数%を占め、罹患(りかん)率
は高くないものの予後が悪いこ
とで知られています。化学療法
や手術による現在の治療には限
界があります。

 オルガノイドについいて解説

している動画です。

 

 

 

 



 際限なく現実に近い夢を再現
する。          笑













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2】 表皮幹細胞増殖を抑制する蛋白質を発見と発表













 日本メナード化粧品は5月31
日、表皮幹細胞の増殖を抑制す
る蛋白質を発見したと発表しま
した。加齢にともない老化した
細胞から分泌されるインヒビン
βA(アクチビンA)で、増加
すると表皮組織が薄くなること
を確認しました。アクチビンA
の増加を抑制できれば、表皮幹
細胞の維持や表皮の老化防止に
つながるとしています。

 皮膚の最外層にある表皮が加
齢で薄くなり(菲薄化)、新陳
代謝が遅れる現象は表皮関連細
胞の減少が関与していますが、
その原因は不明な点も多い。ま
た、老化細胞は周囲の組織や細
胞の機能を低下させるさまざま
な蛋白質を分泌することが分か
っています。今回、藤田医科大
学医学部の応用細胞再生医学講
座および皮膚科学講座と共同で、
老化細胞が分泌するアクチビン
Aに着目し、表皮の老化への関
与を検証しました。

 若齢者(8~37歳、21人)と
高齢者(61~77歳、21人)の皮
膚組織を解析した結果、アクチ
ビンAが加齢にともない表皮全
体で増加していることを確認し
ました。また、アクチビンAが
多い表皮は組織が薄く、菲薄化
していました。

 高齢者(60~77歳、15人)を
対象とした試験では、アクチビ
ンAが多い表皮には表皮幹細胞
や増殖細胞の数が少ないという
結果でした。アクチビンAが表
皮幹細胞の減少や、表皮の最下
層にあり、新しい表皮細胞をつ
くる基底層の増殖抑制に関与し
ていることが示唆されたとして
います。

 表皮幹細胞の培養液にアクチ
ビンAを添加して培養し、アク
チビンAの作用も検証しました。
その結果、添加量が増えるほど
表皮幹細胞の増殖が抑えられて
いました。また、表皮幹細胞を
用いた3次元培養表皮モデルに
アクチビンAを添加した実験で
は未添加モデルに比べて組織の
厚さが薄くなり、詳細な解析に
よって基底部の増殖細胞数が減
少していることを確認しました。

 幹細胞コスメについて解説し

ている動画です。

 

 

 

 



 商才の詳細な部分を考慮して
待遇を決める。      笑











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編集後記



 東京農工大学の臼井達哉特任
講師らが、治療の難しい犬の膀
胱ガンの発症の仕組みを研究す
るのに役立つ「ミニ臓器」の作
製に成功したと発表したのは、
素晴らしい業績です。犬のガン
の早期診断法の開発につなげた
り、人の膀胱ガンの治療法に応
用したりできる可能性があると
いうことですから、今後の研究
に期待したいと思います。犬に
発ガン性の化学物質を与えるの
は倫理上の懸念がありましたが、
ミニ臓器を使えば回避できると
いうのは、非常に大きな利点と
言えるでしょう。
 日本メナード化粧品が5月31
日、表皮幹細胞の増殖を抑制す
る蛋白質を発見したと発表した
のは素晴らしい業績です。加齢
にともない老化した細胞から分
泌されるインヒビンβA(アク
チビンA)が増加すると表皮組
織が薄くなることを確認し、ア
クチビンAの増加を抑制できれ
ば、表皮幹細胞の維持や表皮の
老化防止につながるというのは、
抗老化の大発見と言えるのでは
ないでしょうか?抗老化は今や
SFの世界の技術ではなく、現実
に実効のある技術となりつつあ
ると言えるでしょう。

 廊下で抗老化の議論をした。














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